Lotus Spring Forum開催レポート(2) ~基調講演:後半~
基調講演の後半は,ソーシャルコンピューティングの責任者であるJeff Schick氏が壇上に立ち,企業向けSNSプラットフォーム製品として発表された「Lotus Connections」についての説明があった.
まず,ソーシャル・ソフトウェアとは何かについて,以下の項目をあげていた.
・ボトムアップアプローチを採用
・エンドユーザにとって迅速に適切な人とコンタクトをとれることが活用の動機となる
・エンドユーザからの入力が増えるとサービスの価値が高まり交流が増大する
・既存のソフトウェアからの各種機能を活用することも可能である
これを踏まえて,Lotus Connectionsは,『よりイノベーティブに強化し,仕事仲間・パートナー・顧客とのダイナミックなネットワークを迅速に活用する手助けとなる「ビジネスのためのソーシャル・ソフトウェア」だ』と紹介していた.
また,Lotus Connectionsは,以下の5つのサービスで構成されている.
プロフィール
専門分野,現在のプロジェクトや担当業務などのキーワードを用いて組織横断的に検索し,必要な「人」を迅速に見つけ出す.
コミュニティ
共通の関心事,担当業務,専門分野を持つ人々のコミュニティをつくりだし,見つけ出し,参加し,協業する.
ブログ
自分のアイデアを公表しフィードバックを受けるためにブログを活用する.
ドッグ・イア(ブックマーク)
ブックマークを保存,組織化し共有する.関心事や専門性が類似の他者が活用しているブックマークを探す.
アクティビティー
仕事を整理し,次のアクションを計画し,成果物を迅速に実現するため,専門家ネットワークの活用を容易にする.
SNSというとmixiに代表されるように,どうしてもプライベートな利用方法がまず最初に思い浮かぶ私ですが,いったいビジネスでどのようにSNSを活用するのかが気になるところです.Jeff Schick氏はビジネス向けのソーシャル・ソフトウェアの価値は,「個人の強化」,「自信ある実行」,「タスクを迅速に完了」,「イノベーションによる成長」と説明していました.
個人的には,以前Lotusから製品化されたK-Stationといったナレッジマネジメント製品とWeb2.0技術が融合して,より実用的になったものがLotus Connectionsだなあという印象を受けました.あとは如何に企業内で利用され,価値を創造するまでに使いこなせるか,その仕組み作りというか仕掛けを考えることも重要だと感じとれました.