BtoBコンテンツマーケティングとは?作成すべき4つのコンテンツ
本記事は弊社WEBサイト「BtoBコンテンツマーケティングとは|成功事例と作成すべき4つのコンテンツ」の記事を要約した内容となっています。
BtoBコンテンツマーケティングとは?
BtoBコンテンツマーケティングとは、「有益なコンテンツ」をメルマガやWEBなどを活用して配信・提供し、見込み獲得(リードジェネレーション)から育成(リードナーチャリング)までを効率的に行うBtoBマーケティングの手法である。
「コンテンツ中心」のマーケティング手法であるため、リードのコンテンツニーズ(どんな情報が欲しいのか?どんな情報に価値を見出すのか?)を知り、その上で、ニーズにマッチした有益なコンテンツを提供して信頼関係を作り、そこから自社製品の導入・購入へと誘導していくことが重要になる。
BtoBコンテンツマーケティングの課題
コンテンツマーケティングといっても、魔法のような方法ではない。やはり、マーケティングの1つであるため、リードのコンテンツニーズを知らなければ、成果を上げることは難しい。
そういった背景もあってか、コンテンツマーケティングでは、下記のような課題が発生する。
(1)どんなコンテンツをリードに提供すべきか設計ができない
(2)製品情報ばかりをコンテンツ化してしまい、本当に有益かわからない
(3)コンテンツの目的・役割が明確でなく、ただ垂れ流ししている
そこで今回のコラムでは、上記の課題を解決するヒントとなる「見込み客を振り向かせる4つのコンテンツ」と「その4つのコンテンツが必要な理由」についてご紹介しよう。あなたのコンテンツマーケティングを強化する良い刺激になれば幸いである。
BtoBコンテンツマーケティングの課題を解決するには?
上記の3つの課題を解決するには、検索者(のちの御社の見込み客、以下、検索者と表記)にとって有益なコンテンツとは何か?を知る必要がある。では、検索者にとって有益なコンテンツとはどのようなものだろうか?その答えの1つに「課題解決のコンテンツ」がある。
BtoBの場合、検索者は「自分の抱えている課題や悩みを解決する方法」を検索しているため、その解決方法こそが検索者にとって有益なコンテンツなのだ。だが、ただ課題を解決すればよいというわけではない。検索者が持つ、「2つの権利」にあわせた「課題解決」が必要になる。
BtoBのコンテンツマーケティングにおける検索者の2つの権利
その2つの権利こそが「検索目的の決定権」と「欲しい情報の選択権」である。
「検索目的の決定権」とは?
「検索目的の決定権」とは、「購買につながる検索」なのか「購買するつもりのない検索」なのかを決めることができる権利のことである。言い換えれば、何かの製品・サービスを購入することによって自分の課題を解決したいのか、何も買わずに解決したいのか?を決めることができる権利と言える。
この権利は、検索する前に発生するため、検索者にある。加えて検索する行為そのものは、無料であるため、検索者のほとんどが、「購買するつもりのない検索」であることが多い。
しかし、「購買につながる検索」をする検索者も、「購買するつもりのない検索」をする検索者も、見込み客であることには変わりがない。そのため、「購買につながる検索」なのか「購買するつもりのない検索」なのかにあわせて、コンテンツを提供する必要があるのだ。
「欲しい情報の選択権」とは?
「欲しい情報の選択権」とは、検索者が検索によってどんな情報が欲しいのかを選ぶことができる権利のことだ。課題解決コンテンツの場合、大きく2つの選択肢がある。
1つは、課題を解決する具体的な方法・手順が明記されている「手順型のコンテンツ」である。もう1つは、課題を解決できる「あらゆる方法の選択肢」がまとめられている「網羅型のコンテンツ」である。
わかりやすくするために、検索者が飲食店の店長であると想定し、「売上アップ」が課題の場合で考えてみよう。
検索者の課題は「売上」であるため、「手順型のコンテンツ」の場合は「売上のあがるチラシの作り方10の手順」のようなコンテンツを欲しがり、「網羅型のコンテンツ」の場合は、「飲食店が売上をあげるための10の方法」というようなコンテンツとなる。
「手順型のコンテンツ」の場合、検索者の頭には「ある特定の手段」しかなく、その手段を活用した具体的な方法が知りたいということになる。つまり、売上をあげる「チラシ」の作り方そのものに興味があるのである。
逆に「網羅型のコンテンツ」の場合は、「売上を上げるにはどういう方法があるのか?」を知りたがっており、「こういう売上アップの方法もあるのか」と新しく「気づく」ことがコンテンツの成果となる。
情報の深さ(手順型)か広さ(網羅型)かというような言い方もできるだろう。
どちらにせよ、「手順型のコンテンツ」を好むか「網羅型のコンテンツ」を好むかの選択権は検索者にある。場合によっては検索していて、「チラシでここまでできるのか」と気づくこともあれば、「チラシ以外にもいろんな方法があるのか」と気づくこともあるだろう。これが、「コンテンツ」の面白さでもある。
2つの権利から導き出される4つのコンテンツ
それでは、この2つの権利に合わせた課題解決のコンテンツについてご説明しよう。「検索目的の決定権」と「欲しい情報の選択権」という2つの権利を軸にして考えると、下記のような4つのコンテンツが導き出される。
これが、BtoBのコンテンツマーケティングで重要な課題解決コンテンツの「4つの方向性」である。
この4つの方向性を意識してコンテンツを作ることで、下記の課題を解決するコンテンツ作りに一歩近づくことができるだろう。
(1)どんなコンテンツをリードに提供すべきか設計ができない
(2)製品情報ばかりをコンテンツ化してしまい、本当に有益かわからない
(3)コンテンツの目的・役割が明確でなく、ただ垂れ流ししている
それではこの4つのコンテンツについて1つ1つ詳細をご紹介しよう。
なお、ご説明する上で、わかりやすくするために、ITソリューションの1つである「ワークフローシステム」を例にご紹介する。弊社、株式会社ALUHAが、アルハワークフローという製品を販売しているもの(現実には存在しない製品)とし、その製品のWEBサイトでどのようなコンテンツを配信するか?を例にご紹介する。
また検索者は「社内の各種申請業務」を現在、エクセルを活用して行っており、その申請業務の効率化が課題であると想定して、4つのコンテンツをご紹介する。
BtoBのコンテンツマーケティング「製品解決コンテンツ」
1つ目のコンテンツは、「製品解決コンテンツ」である。
「製品解決コンテンツ」では、自社製品(あなたの製品)で「ある特定の課題」を解決するための手順や方法を紹介するコンテンツとなる。
これは、製品を購入することで自分の抱える課題を解決したいと考えている検索者向けのコンテンツとなる。つまり、コンバージョンが発生する直前に近いコンテンツである。
アルハワークフローでいえば、下記のようなコンテンツになるだろう。
「アルハワークフローで社内の各種申請業務を効率化する3ヶ月のロードマップ」
3ヶ月間のどんな手順・プロセスで「社内の各種申請業務を効率化するか」を具体的に紹介するコンテンツである。当然、アルハワークフローを使うことが前提になる課題解決のコンテンツとなる。
BtoBのコンテンツマーケティング「製品選択コンテンツ」
2つ目のコンテンツは、「製品選択コンテンツ」である。
「製品選択コンテンツ」では、ある特定の課題を解決するための製品群を紹介するコンテンツとなる。これは、(1)購入するかどうか検討中の検索者向け、(2)どこから買うか選択肢を作ろうとしている検索者向けのコンテンツと言える。
アルハワークフローでいえば、下記のようなコンテンツになる。
「社内の各種申請業務を効率化する特徴的なワークフローシステム5選」
当然、この5選には、アルハワークフローもいれることになるし競合製品もはいる。そのため、非常に作りづらいコンテンツになるが、自社製品の強み・魅力をしっかり把握できていれば、作れないことはない(あとは社内の合意が得られるかの問題となる)。
たとえば、アルハワークフローには、大学での導入実績が多いという強みがあるとすると、「社内の各種申請業務を効率化する特徴的なワークフローシステム5選」は下記のようなコンテンツになるだろう。
・大学に強いワークフロー「アルハワークフロー」の概要と大学に強い理由
・病院に強いワークフロー「**ワークフロー」の概要と病院に強い理由
・小売業に強いワークフロー「●●ワークフロー」の概要と小売業に強い理由
BtoBのコンテンツマーケティング「非買選択コンテンツ」
3つ目のコンテンツは、「非買選択コンテンツ」である。
「非買選択コンテンツ」では、ある特定の課題を解決するあらゆる方法の選択肢を紹介するコンテンツとなる。これは、今のやり方に限界を感じ、他に方法がないか探している検索者向けのコンテンツと言える。
検索時点では購入するつもりがない検索者であるが、将来、見込み客になる可能性があり、繋がっておくことは重要である。
アルハワークフローでいえば、下記のようなコンテンツになる。
「社内の各種申請業務を効率化する5つの方法」
たとえば、下記のようなイメージである。
方法1:エクセルを使って社内の各種申請業務を効率化する方法
方法2:メーリングリストを使って社内の各種申請業務を効率化する方法
方法3:ワークフローシステムを使って社内の各種申請業務を効率化する方法
方法4:**を使って社内の各種申請業務を効率化する方法
BtoBのコンテンツマーケティング「非買解決コンテンツ」
最後のコンテンツは、「非買解決コンテンツ」である。
「非買解決コンテンツ」では、ある特定の課題を解決する手順を自社製品とは関係なく紹介するコンテンツである。これは、「いまあるリソースで課題解決をしたい検索者向けのコンテンツ」と言える。「非買選択コンテンツ」と同様、購入するつもりがないが、将来の見込み客になる可能性があり、繋がっておくことは重要である。
アルハワークフローでいえば、下記のようなコンテンツになる。
「社内の各種申請業務を効率化するエクセルテンプレートの作り方手順」
アルハワークフローの紹介など一切ないコンテンツなので、これで確度の高いリードが取れるということはほぼない。加えて、売り込めないコンテンツとなるため、エクセルテンプレートの作り方手順を本気で伝えるだけとなる。極論を言えば、ボランティアのようなコンテンツである。
だが、検索者にとっては役立つ情報である。製品購入にはつながらなくとも、接点を作り出すきっかけになりえる。こういったコンテンツは、業種・業界によっては拡散につながりやすい傾向もあり、認知拡大やSEO対策などにも効果的である。
そう考えると、売り込むよりも、認知拡大・SEO対策のためのコンテンツと言い換えることもできる。
そして、このコンテンツでは「エクセルはいつか限界がくることを伝え、他にも方法があるよ」というイメージで、「非買選択コンテンツ」につなげることができれば理想的である。
BtoBコンテンツマーケティングのまとめ
以上、BtoBコンテンツマーケティングに必要な4つのコンテンツについて解説した。御社でも今後取り組みする場合は、ぜひこの4つのコンテンツを参考に、コンテンツマーケティングを展開していただけたら幸いである