成功の鍵は"ファン"を作ること THE WEB EC SUMMIT 2014
2014年9月25日(土)、品川コクヨホールにてTHE WEB EC SUMMIT 2014が開催されました。
Webサイト制作、EC作成の分野の大手5社(Stores.jp、BASE、Minne、BiND Cloud、Jimdo)が集う非常に珍しいイベントだったのですが、こちらに私もパネルディスカッションの一員として参加してきました。
キーワードは"ファンづくり"
不思議なことに、各社内容をすりあわせたわけでもないのですが、各経営者から出てきた言葉に、"ファンとのコミュニケーション"や"ファンを作るには"などがありました。これは私も常々意識している考え方なのですが、少し前の日本のサービスにこのような感覚はなかったと思います。
企業と顧客との関係は決して対等ではなく、明確な利害関係をもって存在していました。しかしながら、昨今のWebサービスはこの感覚が少し異なっており、便利なだけではなく「好き」という感情があるように思います。
その関係性について以前、別のセミナーでこのようなスライドを使い、説明したことがあります。
大きく分けると顧客タイプは3タイプに分けられます。ファンがいて、ファンの外に潜在顧客がいる。そして、その向こうには興味のない人々がいる。この真ん中に企業やサービスを置くのであれば、企業はファンとのコミュニケーションに注力することによって、ファンの円が拡大し、潜在顧客に浸食していくというものです。
潜在顧客とは、ファンのとなりにいる知人や友人であり、ファンによってファン予備軍として連れてこられる方々です。
今回登壇した各社は、すでに数十万の顧客を保有し、順調に拡大している会社の経営者が集っていました。そのサービスを外から観察した共通点としては、どの会社も焼き畑農業はしておらず、ファンの存在に着目しているのではないでしょうか。そこに生き続けるサービスの秘訣があるのかな、と思いました。
ツールは所詮ツール
そしてJimdoを運営する立場にある私が発言するのは不適切かもしれませんが、今回各サービスの責任者や経営者の話を聞き、「ツールは所詮ツールであって、それ以上でもそれ以下でもない」と実感しました。正直、どのサービスも素晴らしいし、大抵の目的を達成するためには充分なぐらいの機能が備わっています。
極端な話、その差異は好きか嫌いか、だけかもしれません。
仮に他社にしかない機能や、我々だけが持っている特徴があったとしても、その機能や特徴は売上の増減におそらく直結しない。ただし、今回出席された方々は、経営者の人となりに触れ、どのサービスを使うかの判断材料になったかもしれません。次回以降このイベントが継続されるかどうかはわかりませんが、非常に興味深いイベントでした。