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ソフトウェア製品開発現場の視点

国際社会から日本を孤立させる様々な事象

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国際社会から日本が孤立していっているという話を聞くことが増えてきているが、政治とか世界経済とか大きな話はもちろんあるが、実は国際社会を意識しない細かい事象の積み重ねが全体の問題を作り出しているように思えてきた。

例1

最近あった話であるが、リアルコムが、現在入っている Microsoft のパートナープログラムにアメリカ子会社を追加しようとしたところ、日本の Microsoft から国外の子会社をプログラムに追加することはできないと言われた。詳しく聞いてみたところ国外の子会社をパートナープログラムに含めてはいけないという規定は、アメリカの Microsoft の規定には含まれておらず、日本独自の規定であることがわかった。アメリカに本社がある会社は、日本の子会社をプログラムに含めることができるが、日本に本社がある会社は、アメリカの子会社を含めることはできないそうである。この規定は日本独自の規定であるということであるが、このような制限を含める理由がわからない。(現在問い合わせ中)

例2:

以前から、中国のパートナーとのコミュニケーションに Yahoo Messenger を使っているが、最初に始めたときに、日本の Yahoo のユーザと日本以外の Yahoo のユーザは、Messenger で chat することができなかった。困ってしまったので、そのときは日本のリアルコム社員がアメリカの Yahoo にユーザ登録をして、そのユーザ ID を使うことで解決することができた。しかし、今になっても、そのときに日本のユーザだけ別扱いしていた理由がわからない。

例3:

最近はキャッシュカードの裏側に Plus とか Cirrus いったロゴが入っていることが多いと思う。Plus とは Visa 系の、Cirrus とは Master Card 系の ATM ネットワークの名称で、このロゴが入っている世界中の ATM で現金を引き出すことができる(いろいろ制限がある可能性あり)。しかし、日本国内で Plus, Cirrus のロゴが入った ATM を見かけることは少ない。日本人は海外で現金を引き出すことができるが、外国人は日本で現金を引き出すことに苦労している。実際にアメリカに駐在しているリアルコム社員の一人が、日本に戻ってきたときにアメリカのキャッシュカードで現金を引き出すのに苦労していた。その経過でわかったことは、郵便局 (Japan Post) の ATM では、Plus か Cirrus のどちらかに対応しているということである。銀行系は、調べた限り全滅であった。

過去の事例もあるので、すでに解決済みのものもあるかもしれないが、こういった細かいものの積み重ねが日本の特殊性を拡大し、国を超えた国際的なビジネスをやりにくくしている。特に外国の会社の日本法人こそ、ローカル化だけを考えるのではなく、できるだけ世界で共通な製品、サービスの提供を推進していって欲しい。

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