20歳を過ぎても遅くない ”勇気ある失敗”を
毎週日曜日の18時から19時にかけて、TwitterやFacebookを賑わせているテレビ番組があります。昨年大ヒットしたマイケル・サンデル教授に引き続き、「白熱教室」海外版の第2弾となる番組、ティナ・シーリグ教授のNHK スタンフォード白熱教室です。
NHK スタンフォード白熱教室:http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/stanford.html
NHK ハーバード白熱教室:http://www.nhk.or.jp/harvard/
上記動画のスピーカーでもあるティナ・シーリグ教授、ご存知の方も多いかと思います。2010年に話題になり、30万部以上のベストセラーとなった「20歳のときに知っておきたかったこと」の著者です。彼女がスタンフォード大で担当している起業家育成コースは非常に評判が良く、異質なことに挑戦する精神を語り、学生たちと白熱した議論を展開する様子が丸ごと放送されているのが、日曜18時からのNHK スタンフォード白熱教室なのです。
早いもので、6月12日(日)の放送が全8回のうちの第7回目。本日を含めてあと2回で終わってしまいます。今回のテーマは「あこがれの起業家に学ぶ」ということで、Facebookの若手リーダーやスマートフォンの原型を提案した起業家など、ビジネスの第一線で活躍している4人のゲストを招き、クイズ形式でそれぞれの企業の創造性の秘密を探り出していくとのこと。放送がすごく楽しみです。
さて、残されたあと2回の放送を見る前に、以前読んだ「20歳のときに知っておきたかったこと」を再読した感想をまとめてみました。放送をより楽しんでいただくための一助となれば幸いです。
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「今じゃなくて、学生時代に読んでいれば……」この本ほど、強くそう思った本が過去にあったでしょうか。本書の内容はまさにタイトルのとおり、「20歳のときに知っておきたかったこと」だと実感しました。ティナ・シーリグ教授自身が「社会に出たときに知っていれば良かった」と感じたことを、「子どもが20歳になった時に伝えたい」という想いで整理した内容です。
本書から僕が最も影響を受けて実践しているのは、第5章で紹介されている「失敗のレジュメ」です。何かに初めて取り組んだ時や、リスクをとった時など、失敗から学べることは非常に多いはず。変化が求められる今の時代であれば、なおさらです。失敗を失敗で終わらせるのではなく、失敗から学ぶことによって自らの経験とし、成功に向けての糧にする。そのために「失敗のレジュメ」を継続して更新していくことは、とても大きな意味があると思っています。シリコンバレーの成功者の多くは、失敗したことがない人を評価しないと聞きますが、それは十分なリスクをとっていないから。実に納得のいく理由です。「早く、何度も失敗せよ」という第5章のタイトルは、うまいの一言です。
このことは、個人ではなく、企業に関しても同様のことが言えるでしょう。変化していくことが求められる今の世の中では、「失敗は財産。勇気ある失敗にはセカンドチャンスを!」といった企業文化が求められているはずです。
変化できる企業が強いのは、時価総額や売上に続き、利益でもついにMicrosoftを抜いて業界1位になったAppleの例から見てとれます。2008年6月時点のAppleの売上全体のうち、iPhone が占める売上は本当に微々たるものです。しかし、今はどうでしょう。iPhoneの売上が、Appleの売上全体のついに半分を突破しました。逆にパソコンの売上は、減っているわけではありませんが、全体に占める割合では4分の1以下に落ちています。かつてはApple Computer という社名だった同社が、Computer という言葉を取ったのも自然な流れです。
<参考記事>
・ついにゲームセット: Appleは時価総額, 売上に次いで利益でもMicrosoftを抜き去る
http://jp.techcrunch.com/archives/20110428apple-microsoft-profit/
・Appleの全売上に占めるiPhoneの比率がついに50%を突破
http://jp.techcrunch.com/archives/2011042050-of-apples-revenue-now-comes-from-the-iphone/
(画像:http://oleb.net/blog/2011/04/where-apple-would-stand-without-iphone-and-ipad/ )
「快適な場所から離れ、失敗することをいとわず、不可能なことなど無いと呑んでかかり、輝くためにあらゆるチャンスを活かすようになれば、限りない可能性が広がる」――ティナ・シーリグ教授からのこのメッセージは、たとえ20歳を過ぎてしまっていたとしても、僕ら1人ひとりの「変化する勇気」を鼓舞してくれるものだと思っています。
<この本で最も印象に残った一文>
「不確実性こそ人生の本質であり、チャンスの源泉である」
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そして、Appleの話の流れということで、スティーブ・ジョブズのスピーチもご紹介させていただきます。スティーブ・ジョブズが2005年にスタンフォー ド大学の卒業式で行ったスピーチで、癌を宣告され、死と向き合ったジョブズの凝縮された言葉の数々が詰まっています。何かあるとこのスピーチを聴くというくらい、個人的にも影響を受けているものです。
どうして今回このNHK スタンフォード白熱教室や書籍「20歳のときに知っておきたかったこと」を紹介させていただいたかというと、昨日6月11日に開催されたソーシャルカンファレンスの影響が大きいです。詳細は以下のブログ記事やUstreamのアーカイブをご覧いただきたいのですが、一言でいうと、国内スタートアップの明るい未来を感じる内容でした。
ソーシャルカンファレンス開催概要
http://www.assioma.jp/SocialConference/program_page.html
Ustアーカイブ(午前その1):http://www.ustream.tv/recorded/15297493
Ustアーカイブ(午前その2):http://www.ustream.tv/recorded/15299719
Ustアーカイブ(午後その1):http://www.ustream.tv/recorded/15302576
Ustアーカイブ(午後その2):http://www.ustream.tv/recorded/15306017
午前のまとめ:http://mattsun.type-c.com/diary/417
午後のまとめその1:http://mattsun.type-c.com/diary/419
午後のまとめその2:http://mattsun.type-c.com/diary/424
また、弊社ループス・コミュニケーションズでお届けしているLooops.TVでも、注目スタートアップの方々にゲストにいらしていただく機会が多いです。Grow!、READY FOR?、CAMPFIRE、Wondershake、giftee、ミログ、マインドパレットなど。そういったスタートアップの方々からいただいた刺激も大きいと思っています。
Looops.TV過去の放送はこちら → http://www.ustream.tv/channel/looops-tv/videos
NHK スタンフォード白熱教室や書籍「20歳のときに知っておきたかったこと」がスタートアップ向けにつくられているわけではありませんが、スタートアップの方々が勇気を持ってチャレンジしていることはたしかです。これからもスタートアップには注目していきたいと思っています。
そしてもちろん・・・20歳を過ぎていても、スタートアップをやっていなくても、「勇気ある失敗」はしていきたいもの。弊社ループスCEO斉藤が紹介されたこの記事にも刺激を受けましたし、変化する勇気を持ち続けたいものです。
参考記事:オルタナティブな生き方 斉藤徹さん:徹底的にやる男、その名も“徹”
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1106/08/news016.html
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2.ひとつ上のFacebookマネジメント術(技術評論社)
3.仕事を成功に導くFacebook活用術(ソフトバンク クリエイティブ)
4.Facebookブランディング(翔泳社)
5.まったくの初心者でもFacebookをビジネスで使いこなせる本(日本実業出版社)