被災孤児や被災した子供たちを「継続的に支援する」にはどうすればいいのか?
東日本大震災から2年が経過しました。いまなお31万人以上が避難生活を余儀なくされ、約2,700人の行方がわからず捜索活動が続いているそうです。復興、雇用、がれき処理、心のケア、原発関連など問題は山積ですが、私は何よりも最優先されるべきは、被災孤児や被災した子供たちへの継続したケアだと思っています。
昨年に引き続きですが、被災孤児や被災した子供たちを継続的に支援ができるプログラムを紹介します。
子供たちが20歳になるまで支援する「ハタチ基金」
「ハタチ基金」は、被災した子供たちが無事にハタチを迎えるその日まで、サポートを継続的に行なう基金です。活動期間は2011年3月11日から20年間。4つの支援団体が、以下の7つの支援活動を実施しています。
- ふくしまインドアパーク(外で遊べない子供たちへ、思いっきり遊べる場を)
- スマイル・ファクトリー・フォー・南相馬(ストレスを抱える子供たちに、心のケアを)
- 避難家庭保育サポート(東京に一時避難している被災者の子供に、一時保育を)
- コラボ・スクール(勉強する場を奪われた子供たちへ、学べる場を)
- Chance for Children(塾や習い事へ通えなくなった子供たちへ、教育機会を)
- 希望のゼミ(被災地の貧困世帯の中高生へ、無償学習進学サポートを)
- キズナ・ハイスクール(被災した高校生に、東北と自分の未来を考える場を)
ハタチ基金には、個人サポート会員として毎月千円からの継続した寄付ができます。また、法人でもいろいろな支援ができます。
あしなが育英会の「東北レインボーハウス」
「東北レインボーハウス」は、あしなが育英会が仙台市に建設を計画している、震災で親を亡くした子供の心のケア施設です。津波被害の大きかった石巻に「石巻サテライト」を、陸前高田に「陸前高田サテライト」も建設の予定です。
「東日本大震災子ども支援基金 ユネスコ協会支援奨学金」
「東日本大震災子ども支援基金 ユネスコ協会支援奨学金」は、日本ユネスコ協会連盟が被災した子供たちに対する給付奨学金の支援、コミュニティの絆を再生するための物資支援などをする制度です。
「東日本大震災こども未来基金」
「東日本大震災こども未来基金」は、集めた資金の全額を子供たちに提供できる仕組みにし、小学生から高校生までの児童・生徒が高校を卒業するまで月2万円の学資支援金を支給する基金です。
「東日本大震災ふくしまこども寄付金」
福島県が実施する「東日本大震災ふくしまこども寄付金」も、震災により親を失った子供たちを支援する制度です。
「東日本大震災 子ども支援情報」
上記の情報は一部ですが、「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワークの「東日本大震災 子ども支援情報」のページでは、被災して困難な生活を送っている子供たち、若者たち、その家族を支援する情報を「支援主体(国、自治体、民間など)」と「支援内容(転入学・奨学金・学習支援、心のケア、遺児支援など)」の観点から探すことができます。
震災から2年が経ちましたが、被災した子供たちにとっては、この先何年、何十年もの人生が続きます。普通に暮らす私たちも、可能な範囲で一時的な支援では終わらないものを考えるべきだと思います。