オルタナティブ・ブログ > IT雑貨屋、日々のつづり >

IT業界につとめる「雑貨屋(なんでも屋)」が、業界の事、情報セキュリティの事、趣味や日々雑感を綴っていきます。お暇な方はおつきあい下さい。

001.IT業界への就職 -自己紹介-

»

 初めまして、この度「誠ブログ」に参加をさせて頂きます、佐藤と申します。私がこのIT業界で仕事を始めてから、早いもので四半世紀が過ぎてしまいました。 今回、初めて記事を書かせてもらうにあたり、私がこの業界に就職した時の事を、少し自己紹介を交えて書かせてもらいます。

 出身は神奈川県横浜市で、現在も横浜に住んでいます。年齢は、現在44歳なのですが、今の職場でつけられたニックネームは「55(ゴーゴー)」。何故「55」かというと、実年齢はともかく見た目からきているらしく、それだけ乖離しているという事でしょうか。この話はおいおい致します。

 私はそもそもIT業界に入るつもりはありませんでした。高校時代、地元の工業高校に通ってはいたのですが、学校ではブラスバンド部の部活に励み、また知人とバンドを組んでは、当時流行のVan HalenやRainbowの曲をやったり。個人的にはイラストも好きで将来はイラストレータになるつもりでした。

 そんな感じで、高校卒業後は東京のデザイン学校へ進学。そして池袋にあったデザイン事務所に就職しました。しかしながら若気の至りでしょうか、事務所の先輩と入社そうそう喧嘩をしてしまい退職。親からは「せっかく大金はたいて進学させたのに!この穀潰しが!」と家を追い出されてしまい、知人の家に転がり込む始末。当時19歳。家を追い出されたのは良いとして、(良くないですよね・・・)財布の中はスッカラカン。

「とにかく小遣いを稼がないと、何もできない」

 そういう事でとりあえず運送会社に「トラック運転手の助手」としてアルバイトを始めました。

 季節は真夏、特に猛暑だった様に記憶していますが、来る日も来る日もトラックの助手席に乗りながら、早朝から深夜まで汗だくになりながらアルバイトに励みました。助手の仕事は会社で荷物の積み込みから、配送先への搬入。ある時は目黒白金にある高級マンションの9階まで、大きい高級家具をドライバーと二人で非常階段から運んだ事もありました。

 そんなある時、積み荷の整理で倉庫に入ると、当時流行していた渡辺美里の歌う「My Revolution」が耳に入りました。。。「夢を追いかけるなら~たやすく泣いちゃだ~めさ~・・・」この歌を聞き、ふと窓ガラスに移る自分の汗だくで薄汚れた姿。

「ここままで良いのかなぁ・・・いやいけない!」

 そう奮起して、親に詫びを入れて家に戻り、就職活動を始めました。
さあ就職活動です。まず自分で何をしたいか、それを考えたときに、ふと思った事は。

「背広をビシっと着て、エアコン効いた事務所で仕事をしたい!」

ただこれだけ、、、単純ですね。それで思い出したのは、高校時代にコンピュータとプログラムを少しカジった事でした。当時はネットも無かったので、求人雑誌で数社をピックアップして応募。すると1社からさっそく面接の連絡あり。その会社は横浜にある新進のCADパッケージシステム開発メーカー。面接当日、いきなりの社長面接でした。

社長:「君はMS-DOSを知っているか?」
私 :「マイクロソフト。ディスクオペレーション・システム」ですね。
社長:「おー、よく知っているなぁ。うちではC言語を使っているんだけど、C言語は知っているか?」
私 :「コンパイラー言語です。」

 冗談みたいな本当の話、面接の主要な会話はたったこれだけ。それでも20人の中から採用されてしまいました。時代はバブル華やかなりし時、こんな事もあったんですよね。しかし何も知らない人間が、この業界に入ると当たり前の事ですが、厳しい洗礼が待っていました。それは次回にでも書かせてもらいます。

 いまから考えるとこの業界に入ったのが良いのか悪いのか、この年齢になってもよく解っていません。だた一つ言える事は、この業界で私は多くの人に出会い、誉められ、叱られ、悩み、頼り頼られて生きてきました。そして今は、まかりなりにも家族を養っています。どちらかというと、短気は損気ではないですが、こんな私でも少しでも人の役に立てて
社会の中で生きていく力を得たのはこの業界だからかもしれません。

 その昔、親から言われた事があります。

「人は二番目に好きな事で仕事はするもんだ」

 就職した時、僕は音楽とイラストが大好きでした。ITは正直あまり好きではない方だったと思います。よく就職する際に「自分のなりたいものを目指す」という事が言われ、「この仕事は私の好きな仕事ではありません」と職を転々とする人もいますが、仕事というのは「社会に対して付加価値を与え、その対価として給料を貰える」というものではないでしょうか? かくいう私自身、今回ご紹介した様に偉そうな事を言えるほど、就職当時には深く考えていませんでしたが、今から思うとそれで良かったのかもしれません。

 きっかけはともかく、仕事を始めたら、その仕事でトコトン突き進めるのであれば、それで十分なのかもしれませんね。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。「IT雑貨屋」を自称する佐藤ですが、これからもよろしくお願い致します。

Comment(0)