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mixiの仕様変更「友人のメールアドレスから探す」を恐れるべき理由

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mixi はほとんど使ってないし、プライバシー関連のことは書いてないから私に関係は無いかなぁとは思ったのですが、それでもメールアドレスを知っている知人のプロフィールを見て、これが怖いと思われる理由がわかりました。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/01/news047.html

mixi、「メアドで友人検索」の仕様変更 相手のページにアクセス可能に - ITmedia News via kwout

mixi は、個人的なことを限られた範囲に書く場として生まれて定着してきました。「マイミク」の使われ方はいろいろでしょうが、簡単には入り込まれない「城壁」の中としてくつろいだ気持ちで書かれて交流に使われてきました。

一方、Eメールはもう少し公的に広いものです。メーリングリストに投稿すればそれだけ多くの人に見えるし、一般公開している場合もあります。また、大量のEメールアドレスを保有する企業・団体も多く、そういう情報に触れられる人が、その個人的な情報の一端を垣間見ることができる場mixiが変わると、いろいろな問題が起きそうに思えます。

このEメールアドレスで人を探すというのはFacebookなど海外のソーシャル・ネットワーク・サービスが採用している普通のやり方であり、それをなぜ日本でだけ恐れるか? という疑問をもつ人もいるでしょう。しかし、各ソーシャル・ネットワーク・サービスはそれぞれ、成り立ちの経緯があり、「城壁」の意義がそれぞれ違います。

例えるなら、Facebookは都市の城壁の中程度のもので、都市に暮らす市民は、都会における様々な軋轢に慣れ、学びながら暮らしています。

一方、mixiのマイミクの壁は、小さな村の境界のようなもので、中にいたらいろいろ濃く分かっている、逆に言うと「よそ者」が居ない世界ではないでしょうか?

ムラ社会のmixiに都会のやり方を盛り込んだ今回の仕様変更は大きな反発、弊害、混乱をもたらすことでしょう。

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お断り:
本 ブログでの坂本英樹による投稿やコメン トは、あくまで個人の主観に基づくものです。現在および過去の勤務先の意見や見解を表すものではありません。

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