アップルが反トラスト法抵触の疑いで調査開始へ
ついに絶好調ジョブスにも,反トラスト法の魔の手が近づいてきた。
今,米国メディアやブログではこの件で話題沸騰。"apple antitrust" をGoogleニュース検索すると,10時間以内の報道だけでなんと3000件近くになっている。
サマリーすると次のような内容だ。
アップルの発表したiPhone開発者規約変更が対象となっており,米司法省と連邦取引委員会のどちらかが担当して調査が開始されるようだ。
開発者の間でも相当の反発があった「Flash等の中間プラットフォームを禁止し,特定開発言語 (Objective-C,C,C++,JavaScript) のみで開発するように規定した部分」がその対象となっている。当局ではこの規定がアップルと競合機種の選択を迫る踏み絵になっており,競争を阻害している疑いを持っているとのこと。
反トラスト法といえば,長い間コンピュータ業界に君臨していたマイクロソフトがその常連だが,最近ではグーグルが発表した携帯広告配信AdMobの買収への関与が記憶に新しい。また大型案件では2008年にグーグルとヤフーの広告提携も断念させている。
・ ロイター発:FTC法務部門がGoogleのAdMob買収差し止めを勧告 (TechCrunch, 2010/4/8)
・ グーグルと米ヤフーの提携断念は独禁法提訴3時間前だった--米報道 (CNET, 2008/12/4)
ついに,マイクロソフト,グーグルといった独占的パワープレイヤーにアップルも仲間入りしたということだろう。
今後,ジョブスは,新たな,それも最強かも知れない強敵と戦い続けることになるのだろうか。
【参考記事】
・ 国内外スマートフォンの最新動向を総まとめ - iPhone vs Android の先に見えるもの (4/26)
・ HTML5のインパクト ~ それを巡るAppleとGoogleの呉越同舟 (2/8)
・ Google vs Apple vs Microsoft ~ ひと目でわかるモバイルOS戦争の構図 (1/3)
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