mixi,モバゲー,iPhone 徹底比較調査時の裏ネタ公開。ソーシャルアプリ開発に役立つチャートまとめ
昨日の「どのアプリが一番儲かるか?」
時間をかけた甲斐があって多くの方にご覧いただきました。
今日の特にiPhone系のネタ集めに苦労しましたが,今日は調査過程で見つけたこぼれネタを。
本記事は収益性比較を主旨としていたので掲載できませんでしたが,アプリ開発の際に知っておくと損がないと思うデータがいくつかありましたので,ご紹介しておきたいと思います。
■ Pinch Media社 「iPhone AppStore Secret」 (2009/2)
まずは物議を醸し出した "iPhone AppStore Secret" というチャートから。
発行元はiPhoneアプリ開発の分析業務を行なうベンチャー,Pinch Media社です。
印象に残るポイントをいくつか。
(ただし後述Adwhirl社がこのチャート内の広告部分記述には誤りがあると 指摘 しています)
・無料アプリは有料アプリと比べて,
1) ユーザー数が 7.5倍
2) 利用回数で 6.6倍
3) 利用時間で 3.9倍
・無料アプリをダウンロードしても実際に使われるのは20%。しかも1ヵ月後には5%になっている。
■ Adwhirl社 「iPhone Advertising Snapshot」 (2009/5)
続いて携帯広告プラットフォームのAdwhirl社(現在はAdMob社に買収)のチャートから。
Adwhirl iPhone Advertising Snapshot
こちらのポイント。
・同社はAppStoreの無料アプリ・ベスト50の10%以上と契約しており,月間2.5億回の広告を表示している
・アプリはユーザー1セッションあたり平均3-5回広告を表示する。
・無料アプリのトップ100に入っていれば,1日に400ドル~5000ドルを稼ぐ(月で108万~1350万円)
・これらトップアプリの場合,eCPMは1.9ドル,CTRは2.6%だ。
■ AdMob社 「AdMob Mobile Metrics」 (2009/10)
続いて前述Adwhirl社を買収したAdMob社からのデータ。
こちらは先月にGoogle社が7億5千ドルで買収した話題のベンチャー。その背景はこちらの記事をどうぞ。
・ 【速報】Googleが創業わずか3年足らずのAdMobを約670億円という巨額で買収した理由
このAdMob社は,携帯広告配信において非常に大きなシェアを持っており,毎月スマートフォンに関する実に貴重なデータを公開している。最新の資料はこちら。
・ October 2009 Mobile Metrics Report (PDFもダウンロード可)
例えばこんなチャートが印象深い。スマートフォンのデータ通信シェア。上がメーカー,下がOSベースだ。
■ Distimo社 「Distimo Report」 (2009/10)
最後に携帯アプリのアクセス解析ベンチャーのDistimo社より。
このレポートは,iPhone/Android/BlackBerryのアプリケーションを調査したもの。同様のアプリであってもiPhoneでは価格の値崩れが起きていることが見て取れる資料だ。
ちなみに下のチャートは,最近オープンになった「アプリ内課金」で,無料アプリケーションから有料化成功率ベスト40アプリをピックアップしジャンルごとに分析したもの。やはりゲームとソーシャルネットワーキングにはユーザーはお金を落としやすい。その他,電子書籍,エンターテインメントと続く。
ちなみに iPhoneアプリでは,ゲームに続いて電子書籍が急伸しはじめており注目されている。
次の記事には,この電子書籍の成長,さらにジャンルごとの特性まで記してあるので,ぜひチェックしてほしい。
【参考記事】
・ 【速報】iPhoneが出版業界を救う。電子書籍がGameに続くキラーアプリに (2009/11/4)
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