ピンクには集客力がある~ピンククラウンの色の効果とは?
昨年末に発表されたトヨタ自動車のピンクのクラウン。
先日、そのピンクのクラウンが似合う「愛されオヤジ」10人のトークショーが行われたそうですが、今回はいまさらながらピンクのクラウンについて書いてみたいと思います。
1.まずはクラウンとは?
トヨタ自動車を代表する車種の一つで、その中でも高級セダンの地位を長く狙い、1983年に登場した「いつかはクラウン」というキャッチコピーでも象徴されるように、高級車として認知されている車でしょう。
今回登場したのは14代目となる新型クラウン。
5年ぶりのフルモデルチェンジで、高い静粛性や、従来の乗り心地の良さをそのまま受け継ぎながら、燃費性能を高めるため、新開発のハイブリッドシステムを搭載しているそうです。
そのような高級車ですが、今回ピンクという異色のカラーデザインにしたのは、従来、クラウン購入者の大半がアッパーエイジ以上の男性に対して、女性や若者を取り込むのが狙いだったようです。
発表時には「女性が堂々と格好良く乗れる色」と強調していましたよね。
2.だが女性はみんなピンクを好むのか?
よく女性はピンクが好きだと言われますが、本当にそうなのでしょうか?
私が今まで接した女性の中には、ピンクに何も関心を示さない、もしくはピンクが苦手とおっしゃる方もいました。
だから商品開発においても、ピンクにすれば必ず女性に受け入れられるという理論はあてはまらないと思います。
ただ、ピンクは記号としての役割を果たします。
ベビー用品の売り場をのぞいてみると、女の子にはピンク男の子にはブルーの洋服などを目にするでしょう。
このように、「ピンク=女の子の色」として認識されているのです。
また女性は太古から、男性が狩りをしている間に、果実や植物を採取していたため、赤系の色を見分ける能力が発達していると言われています。
それが遺伝子の中に組み込まれているため、女性は赤やピンクを好む傾向があるようです。
他にもピンクを好む人の中には、女性らしさに憧れたり、女性っぽさをアピールしたい、人からかわいく思われたい方も多いようです。
またピンクが女性ホルモンを活性化させる色で、若返りの効果もあることから、加齢とともにピンクに惹かれる傾向があります。
3.ピンクには集客力がある
こちらのピンクのクラウン、全国いろいろなところで展示がされていますが、わざわざ足を運んで、一緒に写真を撮っていく女性も多いそうです。
また、最新のトヨタのCMでは、ジャイ子に扮した前田敦子さんの愛車として登場します。
それだけでも、これだけ話題を集めることができたことに意義があるのでしょう。
実は衣料品や雑貨などの売り場でも、ピンクを展示しておくと、その近くの商品が売れていく傾向があります。
なぜならば、ピンクは華やかでエネルギッシュで、しかも明るい色なので、人の目と心をぱっとひきつける効果があるのです!
特に、鮮やかなピンクになるほど、その力を発揮します。
それだからと言って、ピンクの商品がそこまで売れるわけではありません。
同じく、トヨタはピンクのクラウンを売りたいわけではなく、クラウンを鮮やかなピンクにすることによって、注目度を浴び、他の色への販売につながると考えたのでしょう。
また、トヨタが打ち出している「Reborn」というコンセプトに、今までなかったピンクという色のクラウンはちょうどよかったのだと思います。
4.ピンククラウンの本当のターゲットは?
発表時には、女性や若者を取り込むのが狙いだと言ってたピンクのクラウンですが、正式な発表はまだにしろ、とても平均的な収入の方が買える価格だとは思えません。
確かに、前田敦子さんのように、若くてかわいい方が乗っていれば、注目を浴びるに違いありませんが、あれくらいの年代でこの車を手にできる人はなかなかいないでしょう。
結局、しいて言えば、先日行われたイベントでの「愛されオヤジ」と言われる、世間では「ちょい悪オヤジ」と呼ばれるような方々がターゲットなのでしょう。
しかし、たとえ売れなくても、十分なPR効果につながるので、それでいいのだと思います。
P.S.日テレ系の朝の情報番組「ZIP!」に出演しました。
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