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夏目房之介の「で?」

映画『オッド・トトーマス(死神と奇妙な救世主)』

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http://odd-thomas.jp/

DVDを借りて観た。ひっじょうに面白く楽しませてもらった。
一応、霊能力のある青年が主人公のミステリーといえそうだが、なかなか説明は難しい。もちろんB級で、いろんな要素を詰め込んでいる。映像はカットが早くてポップだが、TV的。でも、一時間半とは思えない充実感。ちょびっと毛色の違った映画の気がする。
若い主人公にはかわいくて明るいガールフレンドがいて、署長がひそかに彼の能力を知ってて協力して犯罪を防いだり犯人を捕まえたりしてる。この主人公役がけっこういい味を出している。悪いいい方をすると、ちょっとゾンビみたいな顔だし、悪声だけど、面白い。ガールフレンドの性格造形もいいし、署長のウィレム・デフォー(『プラトーン』と『スパイダーマン』で悪役やった人)もなかなか。
この映画、
コメディもあり、思春期ドラマのようでもあり、ホラー、サスペンス、残酷、そんでラブストーリーという、おなかいっぱいな映画で、一言ではいいきれない。何だろう、多分、僕の好きなB級映画の盛りだくさん的な楽しさだったのかもしれない。
ちなみに、原作はディーン・クーンツ『オッド・トーマスの霊感』で、シリーズ物らしい。

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