冬季五輪のニュースで
僕は冬季五輪に格別興味があるわけではないので、ニュースで結果を知るくらいしかしていない。その距離感でも、スノーボードで銀、銅を取った若い選手を見れば、何となく嬉しいし、昔の体育会系じゃない応答もいいなと思う。
ただ、そのニュースと並んで、期待の高かったジャンプの女性選手について「まさかの4位!」とアナウンサーがいったとき、ムカッとした。
率直にその気分をいえば「まさかの4位たぁ何だ、お前らが勝手にやれ「メダル確実」とか騒いでおいて、世界舞台で4位になった選手に何てえいい草だ、表へ出ろ!」というほど、瞬間的に腹が立ったのであった。
今まで、日常的なところではさして注目もしなかったくせに、五輪前になると突然騒ぎ出し、まるでメダル取るのが当たり前みたいな雰囲気を演出しておいて、「まさかの」という言葉を使えるという無神経さ。それは大げさにいえばこれからの選手をつぶす可能性だってあるような種類のマスコミ全体の無神経さであるように感じた。だって、4年に一回しかない世界大会で4位なんだぜ、それ自体凄いことじゃないか、と思う。
マスコミは、そもそもがこうした無神経さに支えられているところがあって、でなければできない偽善的な言説が、これまた受けたりもするんだというのは、その中にいたのだから、僕にもわかっている。でも、相変わらず腹は立つんだよね。
五輪出場選手の質を支えるのは、当然日常的なスポーツ振興策による層の厚み形成と集中的な優秀選手への援助(国だけじゃなくて民間企業も)だろうと思う。マスコミは、あきらかにそれで情報を売ることができているのだから、当然大きな支援をすべきだろうし、たいしてしてないんだったら足をひっぱることはやめたほうがいいと思うな。
「まさか」の一言でそこまで思うのは、ちょと過大だろうか。僕だけの感じ方なのかもしれないし、大げさかもしれないけど、むかついたなあ。
ちなみに為末大さんの書いていることを読んで、ニュースへのむかっ腹を思い出したのでした。↓
http://www.nikkansports.com/sochi2014/column/tamesue/news/p-sochi-tp0-20140212-1256454.html