オルタナティブ・ブログ > 夏目房之介の「で?」 >

夏目房之介の「で?」

バリ旅行補足 宿の奥さん

»

僕がウブドで泊まったコテージの奥さんが日本人で、とても面白い人です。一言でいえば天然なんだけど・・・・。
以前、一緒にお祭りで混雑したお寺の中をあちこち巡って歩いてるときに、彼女が「これじゃまるで巡業ですね」というから、最初何いってるかわかんなかった。「巡業って・・・・それをいうなら巡礼では?」といって笑った。
今回も、バリに昔のウブドみたいなとこないかという話で「イエメンはどう?」っていうから、「イエメン? 中東ですか?」っていったら、「いえ、バリのイエメン。パパ、ほら、こないだの」とかいってる。結局「シドメン」という地名だった。「全然似てないじゃないですかあ」といったら「似てるじゃないですか、メンが同じで」。そんなのラーメンだって同じだよねって笑った。
あと、他のお客さんと「ピノキオ」の話になって「ほら、あのノミが出てくるんですよ」って、「ノミ」「ノミ」っていうから、「Mさん、それコオロギですよ。ノミじゃ見えないでしょ」って思わずつっこんでしまった。
で、最後の夜に他のお客と食事に行くんで歩いていたら、けっこうな繁華街の道で、突然穴(お祭り用のノボリを立てるため)に足を取られて、妙にゆっくりと前に倒れて、それも両手を上にあげた形で、顔を地面につけ、ばったり横になってしまった。まるでネパールの五体投地。はっとして助けあげたけど、さすがにバリ人が心配そうにかけよってた。ケガはなかったけど、じつに不思議な倒れ方。あとで「前に手をついた」っていうんだけど、遅かったんだろうね。だから万歳になっちゃった。「あー、カメラ撮ってほしかったなあ」って何べんもいうんだけど、そんなとこ写真に撮ってたら「なんてヒドイ奴だ」って話になっちゃうじゃないですか、って話してた。
あー面白かった。

Comment(2)