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中国EC市場 2010年上半期の傾向

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中国eコマース研究センターが発表した最新の報告書
『2010年上半期中国eコマース市場データモニタリング報告』
によると、2010年上半期の中国eコマース業界は、飛躍的に発展しており、すでにその10大傾向を見せているとのこと。

①ベンチャーキャピタルによる投資の増加

統計によると上半期に中国国内eコマース企業はすでに23件の融資取引を結んでおり、総融資規模は3.31億米ドルに達している。6月度には9社の企業がベンチャーキャピタルの支持を得たと発表しており、その総規模は1億米ドルを超える。eコマース企業の融資では史上最も活発な月となった。

②物流の改善

物流面がネット通販/eコマースの発展のネックとなっていた。商品発送の間違い、検品ミス等の問題はオンラインショップの致命傷となっている。
そこで、多くのEC企業は物流システムの自社整備を始めている。京東商城、凡客誠品などの先進EC企業は、すでに自前の物流会社を設立し、速達サービスや物流の品質を保証する旨を発表している。

③モバイル市場

中国でも、早くもモバイルECが新たな人気市場となっている。
本格的な3G時代の到来に伴い、ネット広告、オンラインゲーム、B2C EC等の人気市場の争奪戦が始まっている。
阿里巴巴(アリババ)、聯想(レノボ)、百度等のリーディングカンパニーは次々とモバイルペイメント、企業ポータル、モバイルIM、モバイル検索等のモバイルe-ビジネス市場に参入している。

④カスタマイズサービス

オンラインサービスシステムはクライアントにリアルタイムなインタラクティブツールを提供し、現代のクライアントが必要とするカスタマイズのニーズに応えている。中小のeコマース企業はますますクライアントのカスタマイズ情報を重要視するだろう。

⑤小額国際貿易B2B

小額の対外貿易B2Bが新たな契機を迎えている。
国際金融危機以降、一般的な貿易で起用されていた「コンテナ式」の大量販売交易は金融ショックを受けた。また、海外の買い手による調達方法にも変化が生まれた。
最近の傾向をみると、小型の卸売業者の頻発する少数発注、小額発注が大中型の卸売業者の大量発注、高額発注に取って代わっている。このことは、小額国際貿易をおこなうなどの国際貿易eコマースの新たな発展の機会となっている。

⑥全てのビジネスフローがeコマースプラットフォームで実装

eコマースシステムがビジネスのトータルフローへと発展する傾向がみられる。
ビジネスチャンスの公表、クライアント探し、商談と発注、オンラインでの料金支払いと受け取り、電子領収書の発行、電子通関申告と電子納税等のビジネスフロー、これら全てが既にeコマースプラットフォーム上で実現できてきている。
さらに、購入、研究開発、生産、投資の呼びかけ、市場、小売、企画、行政、財務、労働力、設計など、企業の全ての機能、部門に対応することができ、業界、領域の産業リンケージをカバーすることができる。
またeコマース企業は「第三者業界総合サービス業者」へと発展してきている。情報プラットフォーム、交易プラットフォーム、信用レーティング、コンサルティングサービス、コンベンションサービス、情報化サービス、更には融資促進等のサービスまでを提供している。

⑦EC関連の法律整備

eコマース関連の法律問題も少しずつではあるが整備されてきている。
国家工商総局は
『オンライン商品取引及び関連するサービス行為管理の暫時執行法』
を発表。
また、中央銀行は
『非金融機構決済サービス管理法』
を発表した。
これら2つの法律はeコマースの健全な発展を促すであろう。

⑧モバイルペイメント

モバイルペイメントが新たなEC支払いの潮流となってきている。
モバイルペイメントは移動時でも決済可能、リアルタイムでの操作でき、またカスタマイズも可能であり、利便性に富んでいる。
2009年に3G携帯サービスが開始されて以降、携帯キャリア3社はそれぞれ金融機関が提携し、次々とモバイル端末のカード決済業務をリ
リースしていった。また、第三者決済サービス各社も次々とスマートフォン対応の決済サービスをリリースしている。

⑨オンラインショップとオフラインショップの融合

当当網、京東商城等のeコマース企業は実店舗を展開し始めており、このような動きはECの利益モデルを単一のものから複数チャネルへ拡大することができる。
また、リアル系の製造業と小売業者の海信、国美、蘇寧等の家電企業も続々とオンラインショップを自社で開設している。

⑩eコマース関連の人材不足

eコマースに関連する人材の不足が、EC関連産業発展の大きな制約となってきている。
ある統計データによると、現在、約1000校の大学がeコマース専門課を開講している。
また、10年後には中国のeコマース人材不足は200万人以上に達する見込みとのこと。

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以上は週刊中国ECネット通販NEWS ☆イーナル!☆~チャイナeコマースジャーナル~からの一部転載です。
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