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Googleインスタント検索(Google Instant)は検索結果を"中吊り広告化"させる?

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20081021-銀座検索エンジンのGoogleが、 海外8カ国での"Googleインスタント検索"の提供開始を12日付で発表しました。

米国で発表されたのが9日なので、あっという間ですね。残念ながらまだ日本は対象外です。

とは言え、英語版でしたら使えますし日本語でも検索できます。実際に使ってみると、かなりインパクトがありますので、まだの方はぜひ触ってみて下さい、これからのGoogleの進む道が何となく見えてくるんじゃないかと思います。

 ▼Google Instant

また、各所で動画でも紹介されています。例えばこちら。
見づらい場合はYouTubeから大きな画面で見ることができますので、動画の下にあるリンクからご覧下さい。

▼YouTube - Google Streaming Search (Google Instant)

今どのように注目されている?

このGoogleインスタント、今の話題の中心は、サイト運営者・広告出稿者など売手側の話です。平たく言えばSEOやSEM。例えばインプレッションの数字やキーワードツールでの検索回数の話などです。
Yahoo!Japanが検索エンジンのコアをGoogleにする、という大イベントとタイミングが重なっているためでもあるでしょうね。

そういった情報は、SEO専門ブログで情報がすでに出始めています。ぜひそちらをご覧下さい。
私としてはこちらがおすすめです。

▼検索結果をリアルタイムに更新する「Googleインスタント検索」が登場 | 海外SEO情報ブログ・メルマガ

ですので、この記事では少し趣向を変えて、検索エンジンを使うユーザ側の目線から考えて、そのマインドフローに沿ってGoogleインスタントによる変化を考え、気になる点を記事にしました。

そして結論から出しますと、私が気になっているのは

「Googleインスタントが、検索結果を中吊り広告の様にしてしまうのではないか」

ということです。

防ぐ対策が何か必要なのではないか、具体的には品質スコアのような物が必要なのではないか、ということです。

SEOは、上位表示されただけでは終わりではなく、その後クリックして中身を読んでもらえるまでがゴール。

なので、タイトル分を魅力的にしよう!ということはずっと行われてきていましたが、それが行きすぎた方向にいくのではないかという懸念があります。

そのあたりをユーザの頭の中を想像しながら考えていきます。

ユーザはどういうマインドフローで、
検索結果のどこかをクリックするに至るか

まずは、Googleインスタント導入後のGoogleユーザの頭の中を考えてみます。

まずはステップ分けです。
求めているものや緊急度によって変わる部分は今回省略して、動作に着目して単純化しますね。

  1. 検索キーワードをいつものように入れていく
  2. その入力に伴って、検索結果の表示が変わっていく
  3. 入力をしながら、ちらちらと、欲しい情報のサイトがないかチェックする
  4. キーワードの入力が完了しない、あるいは元々考えていたキーワードと違うキーワードであったとしても、欲しい情報があるサイトが見つかれば、そこでそのサイトに行く

もう少し詳細化

これをもう少し詳細化します。
試しに「今夜のレシピを探していて、できれば冷凍庫の鶏肉を使ってしまいたいと思っている主婦」というシミュレーションをします。

  1. 「Googleで「鶏肉 レシピ」とかで検索すればなんか出るかな…いつも見てるレシピサイトのページもでるかもしれないし。」
    (Yahoo!グルメのレシピやCookPadのトップから行くんじゃないか、という意見もあると思いますが、検索エンジンがブックマーク代わりになっていることと同様、実際にはに検索エンジンから入っていき、結果としてその検索結果の中に有名ポータルがあればクリックするという形が多いようです)
  2. 「(入力していくと)あぁ、こういう言葉で検索されることが多いんだ、あ、確かに面白い物あるな、どれどれ」(と色々とGoogleインスタントの検索結果画面を見る)
  3. 「今目に付いたこれが良さそうだなぁ、役に立つページっぽい。鶏肉のこういう使い方もあるのね」
  4. 「くりっくしてみようかな、あ、まな板のヌメヌメの取り方もある…」

というような流れでしょうか。妻を観察した結果なのでご了承下さい。

検索結果をちらちらと見ながら、いろいろと検索語を変えていくというイメージです。

今までは毎回ページ遷移があったので、ある程度この動きは抑制されていたはずです。一旦ページに遷移して、その読み込みを待つのも、その後戻ってくるのもユーザにとってかなりストレスです。

しかし、作業のオーバーヘッドが短縮されるならいろいろなものを探りたいはずです。

話は若干それますが、そういった意味で今後

  • 複合キーワード(複数キーワード)の検索数の増加
  • サジェストの重要性の上昇、言い換えればサジェストに載るような単語での広く浅い上位表示の重要性
  • 検索連動型広告(スポンサードサーチやAdwordsキーワードマッチ)において、キーワードごとに広告文を変える必要性
    (「人間の目は動かないものにはあまり反応しない」という、人間の知覚特性から考えた結果)

ということが発生すると思われます。

検索結果のブラウジング。まず一番大事なのは「誘目性」

そのように、いわば「検索結果をブラウジング」するであろうと考えると、まず最初のポイントは「あなたのサイトのスニペットに目をとめてくれるか」。色彩学で言うところの「誘目性」です。

これは、新しい考え方ではありません。平たく言えば「目立たせたければ、赤色でチカチカさせて!」です。

例えば

  • ポータルサイトなどにたくさん出稿されているバナー広告の中でいかに目立つか
  • 検索結果連動広告のCTR上げる策
  • サイト内情報のプライオリティ付け

などなど、「サイトの中」では皆さん使っているはずです。しかしこれが、今度は「サイト外、検索結果の中」で重要になっていきます。

自然検索、広告どちらでもそうですが、まずは目に入れてもらえなければ意味がありません。

そしてここが、中吊り広告などが得意とする分野です。
「?」「!」の多用、生理的に目に付きやすい「衝撃」「激安」などの単語の利用などが、有用になってきます。

まとめると、検索結果において色は変えられないので、「文字の範囲でなんとかユーザの目を引こう」というやり方が増えるのではないか、と。

次が「可読性」

可読性とは、読みやすさです。画像の場合「視認性」ですね。目に入った後に意味が分かるかどうか、です。イコノグラフィーやインフォグラフィックにも繋がります。

個々に関してはGoogleインスタント以前も必ず考えなくてはならないことでしたので、割愛します。

そして「興味を引けるか」、ここが大事な点であり懸念点

そして、スニペットを読んでもらった時に、その中身をもっと読みたいという風に思ってもらえるかどうか。

これが勝負です。そして、ここが心配しているところです。

タイトルが魅力的だから開いてみたけど内容は薄っぺらかったということが重なった場合、ユーザは失望してしまいます。

釣り的なリンクベイトが日本も含めて全世界で猛威をふるっているところを考えると、これがGoogleインスタントで加速するのでは、という恐れを感じます。

クリックをとにかくしてもらわなければ、キーワードの検索数に対するCRTを上げなければ、と言うことで、扇情的なタイトルをつけることも少なくなくなってくるのではないでしょうか。

ソーシャル系のユーザはリンク先をきちんと確認していないことも

また、ソーシャルブックマーク系のユーザは、必ずしもサイトの中身を読んでいないことが少なくありません。

集計したわけではないので印象論ですが、「後で読む」「ReadItLater」「メモ」といったタグ付けがされている物をよく見ます。これは中身をほとんど読んでいないという傍証だと思います。
そうであれば、タイトルだけ読んでブックマークされるので、リンクジュースは流れないとは言え、ナチュラルリンクは集まってくるでしょう。

Twitterにおいても、リンク先を読まずに、なんとなく人が進めているからメモ代わりにRTするという方もいらっしゃるのではと思います。

品質スコアのような物を入れられないか

CTRを上げるために、タイトルタグの中身をSEOに影響しない範囲で少しあおり系にしてみる、この積み重ねが検索結果の品質を落としてしまう、これは利用者側にとってもGoogleにとってもうれしいことではありません。

そこで、何らかの方法で補正を入れることを考えた方が良いのではと考えます。

例えば、検索結果からクリックした後にどれくらいで検索結果に帰ってきたかを集計し、本当にそのコンテンツがユーザに支持されていたかを決定、それを、表示順位の判断基準の一つにする、など。

Adwordsでは、やり方は違いますが(AdwordsはCTRベース)「品質スコア」というものをつけています。

これによってその広告が、その検索キーワードを入力したユーザにとって意味のある物だったかどうかを判断し、掲載価格以外の掲載順位判断要素として使っています。

こういったものが必要なのではないでしょうか。

とりあえずクリックして読み始めてくれればどんどん引き込めるというような、セールレター系サイトもあるので難しいところですが、検索結果が扇情的な文言であふれるようなことの無いように、Googleは何か対策を講じるべきではないかなと感じています。

Adwordsの表示回数のカウントについては、以下の方針をとるそうです。

Google Instantの導入後は、ユーザーが検索結果をクリックして検索結果または広告をクリックするか、あるページを3秒間表示状態にした場合にのみ、その検索がインプレッションとしてカウントされるという。
http://www.suzukikenichi.com/blog/google-launches-google-instant/

何かしら自然検索側でもやれることはあるのではないかと思います。

そのあたり、継続的にWATCHしようと思います。

 

これを踏まえて、今度は改めてサービス提供側がどういう風に集客していけばいいのか、ということは改めて記事にしたいと思います。

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