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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

2013年にエンタープライズITで気になっているところは「溜め込まないビッグデータ」

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 たまには、エンタープライズITのことも書かなければなと。今年、個人的に注目しているのは、「溜め込まないビッグデータ」だ。

 ビッグデータは、昨年くらいまではいかにして大量データを溜め込んで、それを高速に、そして高度に分析するのか、というのが話題の中心だった。まあ、この世界は、どちらかと言えばベンダーがストレージや巨大なサーバーを買わせようという目論見から生まれたものと言っても過言ではない。ベンダーが後押ししているので、この世界は今年も引き続き話題に事欠かないだろう。

 とはいえ、じっさいに大量データを溜め込むとなると大きなコストがかかる。さらに、ビッグデータを溜めちゃうと分析するのも大変だ。さらには、溜めたはいいけれど、「ほとんど自分たちのビジネスには関係ないじゃんこれ」的なことにもなりかねない。Twitterのつぶやきなんて、まさにそうだろう。それを使いこなせるビジネスをしている企業は、世の中にはほんのわずか。あまりこのあたりに期待するのも、どうかと思ってしまう。

 とはいえ、ビッグデータを活用すると「何かいいことがありそう」というのは事実。だったらいっそ、「溜め込む前にうまいこと処理しましょう」というのがいいのではと。これ、いわゆるストリームデータ処理というやつで、ビッグデータが発生したそばから、リアルタイムに判断し処理してしまうという考え方だ。まだ巷ではあまり注目されていないようにも思うが、国産では日立富士通なども製品やサービスを投入しつつあるところ。個人的にはこの「溜め込まないビッグデータ」は2013年、ちょっと注目したい素中-ションである。今年中には、いくつか面白いストリームデータ処理の事例が出てくるのではないかなぁ。

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