忘れられない、小学校での「7つの習慣」
7つの習慣とはこれまでさまざまな関わりを持たせていただいたが、その中でも忘れられない出来事のひとつが、渡邉先生(当時船橋市立行田西小学校)が行っていた、子どもたちへの「7つの習慣」の授業だ。
許可をいただき授業を見学させていただいた時の大きな感動は今でも鮮明に覚えている。
当時小学校4年生のクラスを受け持っていた渡邉先生は、授業に「7つの習慣」を取り入れ、子どもたちに「生きる」ために必要なことを教えていた。
そのころは、「7つの習慣」といえば社会人への人材開発アイテムとして捉えられていて、ある程度の人生経験、ビジネス経験がないと理解するのは難しいと一般的に思われていた。
なので、小学生に対しての「7つの習慣」というものに対し、実際に見学させていただくまでは、正直「本当に機能するのか」と私も感じていた。
詳しい内容に関しては、書籍『7つの習慣 小学校実践記』(キングベアー出版)http://www.franklincovey.co.jp/books/info/school-story/index.html
を参照していただきたいが、授業の内容は、それはそれはすばらしいものだった。
子どもたちの真摯な受け止め、輝く目、真剣な洞察、自省の気持ちは、むしろ見ている私のほうが、自分自身のことを考え情けなく思ったものだ。
そのときの授業は、「第二の習慣 目的を持って始める」で、「自分の人生設計をどうするか」ということだった。
まずは、急な旅行に何を持っていくかの問いかけから始まり、実は南極大陸に行くんです、と立て続けに先生からの質問が続く。そうすると「ずるい」とか「先に言ってください」といったなごやかな返事が続く中、授業は進んでいく。
そしてそんな雰囲気の中、「行き先や設計図を決めずに生活していませんか?」と先生が聞くと、一堂が「していません!」と答える。
しばしのやり取りが続いた後、先生はこう聞く。「じゃ、どんな六年生になっていたいですか?」
当然のことながら、一体はシーンとしてしまう。そんなことを考えて生活する小学生などまずいない。
1時間の授業は一旦ここで終わるが、そのあとの授業では、「ミッション・ステートメント」(どんな六年生になっていたいか、どんな人生を歩みたいか)の作成に入っていく。
後日そのミッション・ステートメントも見せていただいたのだが、小学生が作成したとは思えない、すばらしいものばかりだった。
この時の先生からの質問、「じゃ、どんな六年生になっていたいですか?」の質問は、私にとって、「3年後どんなビジネスマンになるか考えて行動してるか?」と言われた気がした。心の中で「すいません、していません・・・」と言っていた。恥ずかしい話、今でもこの質問に明快に答えることができない。
学校を出るとき、クラスの全員が明るく大きな声で挨拶してくれたときは、「君たちはすごいよ」と心の底から感じたものだ。
「3年後どんなビジネスマンになるか考えて行動してるか?」今、改めて考えてみたい。
今、DIAMOND on line にて、
8/20(金)~29(日)の期間、「7つの習慣」を無料公開中とのこと
http://diamond.jp/go/pb/7habits/index.html
小学生、中学生のお子様がいる方にもお勧めしたい。