変わること、変えることについて
慣習を破ることは難しいです。引継と言う言葉があります。これは踏襲と言う言葉にすり替えられています。前例に倣うということなのでしょう。事なかれ主義の表れです。
こういった風潮を、全面的に否定するつもりはありませんが、変わらないことが果たしてよいことなのでしょうか。変わらないことイコール後退とも取れます。
チェンジと言う言葉がはやりました。日本では政権交代、アメリカではオバマ大統領のチェンジですね。フランスでもチェンジです。変わっていないのはロシアです。こちらはまさに踏襲です。中国も踏襲の道を行くのでしょう。
中東アラブ諸国がチェンジの真っただ中です。ギリシャは変わらないことが後退への道につながりそうです。
政 権交代して何もいいことはなかったじゃないかと言う、日本国民の声も聞かれそうです。アメリカやフランスではチェンジの結果はまだ出ていないようですから ね。ロシアも中国も、変わらないことが良かったりもしますが、国家運営の場合、受け止め方が千差万別ですから、何がよくて何が悪いのかは、はっきりとはし ません。経済がよくなっても失業者が増えたらよくないとなるのかもしれませんし、これは評価の仕様がないのかもしれません。
しかし、変わることを恐れて変えようとしない、あるいは周囲との軋轢を避けてばかりで変革を求めないことは、これは全然前進していないのと全く同じで、物事に対する姿勢に問題があるようです。
世の中には保守的な体質、保守的な組織があるものです。それを変えるのには相当骨が折れます。かなりの信念がなければ変えられません。変革の先に経済的利益がはっきりと見えていればいいのですが、試行錯誤であるなら、変革を推し進めるのはかなり厳しいですね。
長くその場にいると、感覚がマヒしてくることもあります。「朱に染まれば赤くなる」ではないですが、企業でも役所でも、必要悪の名のもとに、たとえば横領がまかりとおって、それを悪とも思わなくなる感覚です。
組織改編には第三者委員会が一番いいです。内部からの改革は難しいです。そういった意味では就任直後の変革が一番断行しやすいです。あとはトップダウン、強権でないと変わらないでしょう。
そんな難しい話はともかく、自分の中で常に第三者の目を持って、現状に疑問を持ち続けることが必要です。今よりも上に行くには、さらにランクアップするにはという「目線」を持つことです。
変革は勇気ではないと思います。それは内からわく「向上心」が起こすもので、向上心がなくなった時点で変革は起こらなくなるのでしょう。
温故知新も大事です。踏襲するものは踏襲して、変えるべきところ変える。 常にその先駆者でありたいと願うのですがね・・・