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日本危機は本当にあるのか2

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 日銀は、毎月3.3兆円、年率40兆円の国債を、消費者物価指数が1%を回復するまで続けます。これは日本国債を買い支えることになり、日本国債売り崩しの防波堤になります。それゆえ、投機筋は、とりあえずは、日本を売り崩すターゲットを為替に移行したと思われます。

  日本の財政はまさに「発散状態」と言われています。拡大する一方ということです。今後の年金 支給額を債務と考えると、すでに日本国民の預貯金を超えた債務額になります。格付け会社ムーディーズは、国会で消費税率引下法案が通らなかったら、日本国 債を格下げすることを明言しています。日本に対しては、S&P社よりもムーディーズの方が厳しく、本音では、日本を「BBB」まで格下げさせたいという情報もあります。どうやら格下げは1段階ずつという甘いものではなさそうです。

  日本国債現物市場では、確かに外国人投資家比率は低いですが、先物市場では62%前後(2011年)に達しています。売り崩しは十分可能です。CDS市場では、ギリシャ国債の場合、多い時で現物の5倍以上も取引されていました。ちなみに、ギリシャやポルトガルをデフォルトさせないのは、CDSによる保険金支払いが大変だから、ヘアカット(債務免除)してまでも生かしている(デフォルトではない)のです。CDS発行体とは、ヨーロッパではドイツ銀行であり、アメリカの金融機関です。

   1997年、韓国は財政破綻の危機に陥りIMFの管理下に置かれました。当時の韓国は、外貨保有高が低すぎて、ドル支払いができず、また格付けも低いことから韓国国債の入札もできずに、最終的にIMFの支援を得ることになりました。

 外貨流入促進策として国内金利を高くして、為替レートも切り下げられました。それまでの金利9%が、IMF管理下では27%にまで跳ね上がりました。企業倒産は相次ぎ、失業率は増加、不動産価格は大きく下落しました。財閥解体はこの時です。 為替は1ドル781ウォンが、半分の1550ウォンにまで下落しました。ウォン安は物価高を招きます。そんな中でも、株で大儲けした人もいました。1億ウォンが200億ウォンになった人もいたそうです。

  当時の韓国と今の日本では、経済状況も異なりますが、もし日本がIMF管理下に入ったらどうなるのでしょうか。慶応大学経済学部土居丈朗教授の試算では、金利は、今のほぼゼロ金利が810%になる可能性があるそうです。為替は1ドル200円ぐらいまで価値が下がると予想しています。韓国ではローンで家を買う習慣はなかったそうですが、日本ではほとんどの人が住宅ローンを抱えています。金利上昇はかなり厳しい状況になることは間違いありません。

  日本が本当にデフォルトになることはないと思いますが、金利は今よりも上がることは容易に想像されます。今までとは大きくいろんなことが変わってくると思われます。それは劇的に変わるのかもしれません。ちまたで騒がれているようなことは起きないと考えますが、危機に似た現象は起きるかもしれません。とにかく政治に期待するしかないですが、私たちも、できる範囲で準備をする必要があります。それは制度依存からの脱却です。これから本当の自己責任の時代が到来するのかもしれませんね。

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