「プライバシーなんてない」と最初に言った人について
どう考えても一悶着ありそうなグーグル・ストリートビューですが、オルタナブロガーの佐々木さんも書かれているように、グーグルが「現代社会に完全なプライバシーなど存在しない」というような主張をしているようです。確かに評論家的に客観視すればそうなんですが、当事者の発言としてこれはないんじゃないか、少なくともpolitically-correctではないんじゃないかと思います。
この「プライバシーなど存在しない」という言い回しはどっかで聞いたことあるぞと思ってたら思い出しました。スコット・マクニーリの発言です。調べてみると1999年の発言でした(ソース)。ソースのWiredの記事におけるマクニーリの発言を正確に引用すると以下のとおりです。
"You have zero privacy anyway. Get over it."
訳すと、「どうせプライバシーなんてものはないんだから、そのつもりでやれよ」という感じでしょうか。その後、ちょっと言い過ぎたみたいな感じで釈明会見してたような記憶もありますが、今、調べてる時間がありません(とおるさんフォローして!)。
たしかマクニーリの真意は、至る所にセンサーやカメラがある状況で情報の収集は食い止めることはできないのだから、情報のアクセスをコントロールしなければいけないというような話しだったと思います(うろ覚え)。
もし、グーグルの発言がマクニーリの発言を意識したものだったとしたら、その本質を理解していないと思います(ストリートビューの問題は情報を収集していることではなくて、全世界に向けて発信していることにあるのですから)
ところでストリートビューは米国でも問題なのに日本ではさらに問題ではという点をアイティメディア監査役等をされている樋口理さんが分析されています。なるほどと思いました。