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ブックオフ問題にはどう対応すべきなのか?

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以前書いたブックオフに関するエントリーでは、ちょっとシニカルな物言いをしてしまいましたが、新古書店の問題に対して何らかの対応が必要そうな点については理解しております。

多くの人が新刊(特にマンガ)を買って読んだらすぐに新古書店に売る、そして、新古書店で買った人も読んですぐまた新古書店に売るというサイクルが繰り返されていると、著作権者にも(そして、出版社にも)対価がわたらない状態でどんどん二次流通が行われてしまいますので、クリエイターのインセンティブが失われてしまうという理屈は理解できます。

ただ、この問題の本質のひとつは、定価を払って買って手元において何でも読み返したいようなクオリティの出版物が少ないということと、再販制度によって新刊書の市場価格が市場原理によって決まらないという点にあると思いますが、その話はとりあえずここでは触れません。

結論から言うと、現行法の枠組みで考えるならば、1度読めば手元に置きたくなくても充分という人に対しては、レンタルで対応するというのが筋だと思います。現在では、貸本についてもレンタルCDと同様に(結構魅力的な料率で)著作権者に利用料が回りますので、権利者側としては文句はないでしょう(一般書店は困ってしまいますけどね)。

より長期的には電子書籍とかケータイコミックみたいなコンテンツ・アズ・ア・サービス的な方向に進んでいくのでしょう。もちろん、物理的な本を手元に置いておきたいという人はそう簡単にはなくならないでしょうが。

また、法律の改正で対応するという方向性も考えられなくはないのですが、著作権法を改正して正規の販売によっても消尽しない譲渡権を作るというのはかなり無理がありそうな気がします。一般消費者に大量販売される商品の流通が自由に行なえなくなるというのは問題です。マンガの譲渡権が消尽しないというのであれば、中古ゲームソフト販売も禁止できるはずだという話になってしまいます。大規模古書店を登録制にして補償金を集めて権利者に還元するような制度を別立てで作った方がまだましでしょう。

ところで、弘兼先生をはじめとして「21世紀のコミック作家の著作権を考える会」の中心となっている先生方は既に今後数世代の子孫が悠々自適に暮らせるくらいの財を築いていると思うのですが、本当にこういう先生達が漫画家が安心して創作を続けられる制度を作ろうと思うのならば、お金を出し合って新人漫画家の生活を安定させるための共済基金とかを作れば良いと思うのですが、そういう方向には進まないのでしょうかね?(既にそういう制度があるのだったらすみません)。

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