なぜ自分の文章のミスは見つからないのか?
今、「ライフサイクル・イノベーション」の校正の最終段階に入っています。ある意味、一番しんどい段階です。今まで何冊か翻訳も含めて本を書いてきて思うのは、自分の文章を自分でチェックするのは非常に難しいということです。(当然ながら)なじみのある文章なので、すらすらと読めてしまうからでしょうね。特に、根を詰めてやっているとだんだん感覚が麻痺してきて、翌朝もう1回チェックしてみると、「えーなんでこんなところ気がつかなかったの!?」というようなミスが発見されることがあります。
今回はちょっと怖いので、再々々校までやらせていただくことになり、印刷所は週末に対応してもらうことになりました。関係者のみなさま、どうもすみません<(_ _)>
出版後にもミスが見つかったらいやだなーと思っています。クヌース先生みたいに誤植見つけた人に賞金だそうかな(ナンチャッテ (^^) 誤植が直せるように重刷できれば良いのですけどね (-人-)
今回の件とは直接関係ないんですが、校正作業やってて怖いのは、校正の指示をしてるつもりなのに、(エスケープ・シーケンスが効いてなくて)地の文にされてしまうミスですね。中黒(・)が文頭に来ているので「禁則処理!!」と注記したら、文章に「禁則処理!!」と入れられてしまうようなパターンです。聞いた話ですが、「ビジネスとモデルの間に中黒入れてください」と指示したら、「ビジネス中黒モデル」とされてしまったなんて話もあるようです。常識で判断してくれよと言いたいですが、DTPの人も、自分の勝手な判断はできるだけ避けて機械的に対応しないとまずいという意識があるのでしょう。
本来ならば入念に作らなければならない特許の明細書でも、たまにこの手のミスがあるようです(参考サイト)。特許の明細書は原則的にすべてそのまま一般に公開されてしまいますので、ちょっと恥ずかしい思いをすることになってしまいます。