技術の光る最低映画「チーム★アメリカ ワールドポリス」
チーム★アメリカ ワールドポリス
と言う映画を知ってる方はどのぐらいいらっしゃるでしょうか。
簡単なあらすじを引用しますと
アラブのテロリストが大規模なテロを計画!その情報をつかんだ「チーム★アメリカ」の司令官スポッツウッドは、ブロードウェイ俳優のゲイリーをリクルートしておとり捜査に派遣する。ゲイリーの活躍で大量破壊兵器の回収に成功したものの、パナマ運河で新たな爆弾テロが勃発。実はテロリストの真の黒幕は、アジア某国の独裁者だったのだ…。
一瞬まともそうに見えますが、登場人物はすべて操り人形で
操り人形のアメリカの特殊部隊が大暴れして、
エジプトのスフィンクスを壊したり、エッフェル塔を壊したりしながら、
悪(キム・ジョンイル)と戦うという映画です。
ネタとジョークにあふれたカップルで見ると破局しかねない映画ですが、
コレがまた面白い。
サウスパークのクリエイターが作ってるだけあって、
かなりの洒落っ気で有名人をばっさばっさと殺していきます(もちろん人形の)
しかし、この映画の見所はそんなところではありません。
実は、裏側のメイキングにこそこの映画の見所が隠されています。
人形師と小道具大道具の人たちの技術の出し合いにより、
この映画が完成されていく様子がすべてメイキングに詰まっています。
特に感動したのはメイキングの中で人形師が言ったこんな台詞
「パペット映画の中では世界で一番素晴らしいと思うよ、続編でもない限りはね」
ちょっと文面は違いますが上のようなニュアンスのことを言った、
つまりそれほどこんなくだらない映画に情熱を掛けていたという
事実に驚愕と尊敬の念を抱きました。
実際、端的に言ってしまえば「人形劇」であるわけですが、
プログラムによるパペットのリップシンクロや、
マトリックスのアクション監督がこだわりにこだわったアクションシーン(CG無し!)。
そして、ところどころに見せる、小道具、設定の緻密さなどが、
初めて、メイキングシーンをみて理解できると言うなんとも不思議な映画。
職人の心意気を感じさせる新しい「マイフェイバリットな映画」になりました。
ご家族に見つからないよう連休中にレンタルして楽しんでみてはいかがでしょうか。