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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

新会社設立失敗

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自然食品の販売を開始し、醤油専門店をオープンさせ、支店を4店ほど開設していきました。

その途中で別会社を設立しようとしたことを思い出しましたので、その時の様子を書いてみたいと思います。

自然食品の販売をする前はコンクリート製品製造業がメインでした。

株式会社でピーク時の従業員は30人以上いました。

その事業を縮小して自然食品の販売に手を出したのですが、今後はこれに力を入れていくつもりだったので、別会社にした方がいいのではないかと考えました。

当時は最低資本金制度があり、有限会社は300万円、株式会社は1000万円以上の資本金が必要でした。

有限会社では見劣りしますので、作るとなったら当然ながら株式会社です!

なぜ別会社にしようと思ったのかは、その方がカッコイイからです!(笑)

業種も何もかも違う事業ですが、それだけで特に別会社にする必要はありません。

事業が大きくなって儲かっていたら別会社にしていい頃かもしれませんが、まだスタート直後でほとんど売れていない時期です。

さらに、資本金の1000万円はありませんでした・・・。

そんな状況でしたが、それでまた大きくなるというか大きく見せられるとなっては、調子乗りの私は突き進むことしか頭にないのです!

資本金については「まあ、何とかなるだろう!」と思って準備をスタートさせました。

印鑑とかを準備して、まずは定款作成に取りかかります。

公証人の認証を受けると次は登記になるのですが、登記には資本金の預り証(正式名称不明)が必要になります。

銀行に1000万円の預金があれば預り証は発行してもらえるのですが、半月ほど引き出すことはできません。

一瞬なら1000万円は用意できましたが、すでに自転車操業に近い状態でしたので、半月も預け続ける余裕はありませんでした。

短期間だけ借りる予定もあったのですが、それも消えてしまって後がありません。

資本金をクリアするだけなら、先に有限会社を設立して、すぐに株式会社に組織変更するという裏技のような方法があります。

当時はほとんど知られていなかったのですが、その場合の資本金の証明は不要なのです。

だから資本金ゼロでも、書類だけで資本金10億円の見かけ倒しの会社を作ることができたのです。

高い税金を払わねばなりませんので、そんなアホなことは誰もやりませんが。(笑)

私は資本金500万円の有限会社を設立し、2年後くらいに資本金1000万円の株式会社に組織変更したので、この方法を知っていました。

だからやろうと思えばできましたが、登記とかの費用もバカになりませんし、労力も時間もかかります。

何よりも、真面目を絵に描いたような私の性格は、そんな適当なことを許すことはできません!

現物出資という方法もありましたが、手続きが非常に面倒です。

結局、見せ金の資本金すら用意できず、「何とかなるだろう!」どころか何ともならず、新会社設立は延期しました。

事務所の入口には先走って新会社の社名がドーンとあったので、格好つけるつもりが非常に不格好な結末だったのでした。(笑)

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