オリンピック出場選手×ニコニコ動画=新しいスポンサーの形?
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夕方の情報番組内でロンドンオリンピックのマラソン代表藤原新選手がニコニコ動画でスポンサーを募集していると流れていました。
私はニコニコ動画をよく見ているので、最近TOPページに藤原選手のスポンサー募集リンクが貼ってあったのは知っていて、先日募金のボタンも押して月会費の一カ月分である500円で個人スポンサード(?)させてもらいました。
2万人限定というこのキャンペーンも無事に達成できたようで、1000万円が藤原選手のスポンサー料として支払われるはずです。時期がいつなのかは分かりませんが。
藤原選手はもともとJR東日本に就職し、そのチームの選手として東京マラソンで2位になる活躍をします。その成績が認められ、北京オリンピックの代表候補にもなりましたが、惜しくも補欠代表に。
そして記憶に新しい今年の東京マラソンで再び2位に入り、居並ぶ実業団の選手を押しのけて今夏のロンドンオリンピック出場を決めました。
しかし、北京からロンドンまでの間に、JR東日本を退職し、新しくスポンサーを見つけるものの諸事情により契約解除と、無職無収入の状態でした。
ロンドンオリンピック出場が決定した後、様々なスポンサーから声がかかったと報道されることもありましたが、その後の報道がないところを見ると、このニコニコ動画が一番大きなスポンサーになるのではないでしょうか。
今回のニコニコ動画のスポンサー料は、プレミアム会員と呼ばれる有料会員のひと月分の会費500円を、藤原選手を応援したいと思った有料会員がボタンをクリックすることにより支払われます。お金の流れとしては
有料会員→(月会費)→ニコニコ動画→(スポンサー料)→藤原選手
と言った形になるのかもしれません。厳密に言うと、有料会員が個人スポンサーになっているのではなく、ニコニコ動画が肩代わりしている、と言うことになるのでしょうか。
何れにせよ今回のニコニコ動画のスポンサーの形は、多くのユーザーが少額のスポンサー料を支払う形で集められました。いままでスポーツのスポンサーと言うと、何百万何千万、場合によって何億円と支払っているイメージがあると思います。なぜそんな多額のスポンサー料を支払うかと言うと、そこには企業にとっての広告としての価値やイメージ向上と言った価値がある、からだと考えられます。
しかしその価値に見合うだけの露出をしなければ企業はなかなかスポンサー料を出してくれません。そうなるとマイナーなスポーツはなかなかスポンサーを見つけるのが難しくなります。ましてやオリンピックの、しかもマラソンという誰もが知っている競技であってもこのような状態です。
それではなぜ2万人もの人がニコニコ動画を通して藤原選手にスポンサードしたのか。そこにはオリンピックに出る選手を応援したいと言う気持ちや、有料会員だし懐痛まないからいいやと言った人、さらにニコニコ動画特有の空気(?)のようなものもあったのかもしれませんが、私が一番重要だと思ったのは「ワンクリック」でスポンサーになれたことだと思います。
やはり応援したい気持ちが強くてもその場で「さっ」とお金を支払うことができないとのびのびになって、最終的には「まあいいか」となってしまうでしょう。会員登録やカード情報の入力があるだけでも相当の壁があったりします。ここのあたりはニコニコ動画の有料会員なら全く障壁にはならなかったでしょう。私自身がそうでしたから。
すでに月会費で運営しているサービスをお持ちの企業は、今回のニコニコ動画のような形でスポーツを応援してみてはいかがでしょうか。これからオリンピックが近づくにつれスポーツの話題はますます増えてくると思います。でもその一方で多くのアスリートが資金難で苦労しています。4年に一度のオリンピック。多くの有料会員、Yahoo!プレミアムを抱えているソフトバンクの孫社長いかがでしょうか?
クリック募金でスポーツを応援するスポクリもよろしくお願いいたいします。
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