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わたしの営業物語

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オルタナブロガー小俣さんとの共著『ドジっ娘リーダー奮闘記』発売から、早いもので1カ月たちました。皆さん、もう読んでくれましたか?

なぬっ、まだ読んでない? それはいかんぞ キック、キーック!

と、いつものように暴力にものを言わせて自分の要求を相手に呑ませようとしたところ、「暴力以外の方法もありますよ」とほほえみながら教えてくれた人がいました。「普通のおじさん」こと、高木さんです。高木さんは、同じ6/24に『従業員7人の「つばめや」が成功したたった1年で5000万円売上を伸ばす仕組み』を発売されてましてね。ブログを読んでいたら、なんと自力で「Amazonキャンペーン」なるものを開催していたのです。なんと、購入or書評執筆者には抽選で「iPad(中古)」が当たるという太っ腹企画!

「ほうほう。今どきの著者は、販促も頑張るものなのだな」

とはいっても、iPadを買える財力はなし。それなら自分たちの得意分野を生かして頑張りましょうということになり、われらドジっ娘3人衆-小俣さん(輩田さん)本橋さん(しんこちゃん)わたし(春美ちゃん)-が、またタッグを組むことになったのです。

販促の様子はすでに、小俣さんが書かれてますね。

・小俣さんは、得意の文章でリーダー論に関するブログエントリーをコツコツと書く
・本橋さんは、得意のイラストでお手製ポップを制作する
ああ、頭が下がります。優秀なチームと一緒にタッグを組めてわたしは幸せものです。

だがしかし、ここで問題が発生します。文章力も絵心もないわたしは、どうしよう……。

ええいっ!頭もセンスも使えないヤツは、足を!体力を!使うんじゃ、ということで、書店巡業の旅にわたくしは出ることになりました。

最初は、思っておりました。“書店周りなんてチョロイでしょう。きっと入口付近に山積みになってるだろうから、「これ、使ってね。ヨロシク!」なーんて、ポップを渡せばいいのよね♪”って。その甘い考えは巡業1日目で打ち砕かれました。

初日は、吉祥寺とその近辺の駅の周りの書店を回りました。ここで、まず愕然とします。本が、わたしの大切な『ドジっ娘リーダー奮闘記』が見つからないのです。入口前はおろか、ビジネス書コーナーにも、IT書籍コーナーにもありません。大手・中堅規模の本屋にも関わらずです。

1店目でうな垂れて、2店目で勇気を振り絞って聞きます。「あのー『ドジっ娘リーダー奮闘記』という本、入荷してますか?」。書店員さんが忙しい中調べてくれると、(わたしにとって)まさかの“入荷なし”との結果が出ます。「取り寄せますか?」の声に力なく首を振りつつ退店し、3店目へ。ここでも“入荷なし”&「取り寄せますか?」と言われ、さらに勇気を振り絞って言ってみます。「あのー、わたしその本の著者なのですが、取り寄せるときに、ついでに複数発注していただけませんか?もちろん、わたしが注文した分のお金は払います」とね。「それは、ちょっとー」と苦笑いされて、さらに深ーくうな垂れる。結局、3時間ぐらいいろいろな書店を回ってやっと1店。平積みしてくれているお店を見つけ、ポップを置いてもらうことに成功したわけです(吉祥寺の『ブックス・ルーエ』さん、ありがとうございます)。ああ、嬉しかったなあ。

わたしは知らなかったのですが、出版不況といわれる昨今にも関わらず、世の中にはたくさんの本が次々と出版されているのですね。そして、そのたくさんがすべての本屋にバンバカ並ぶわけではないのですね。

痛い足を引きずって家に帰ったわたしは、俄然闘志を燃やします。

チキショー、負けるもんか。今日は、いきなり歩き出したからいけないんだ。世の中なんでも準備が必要だよね、よし、下調べしよう。

1 まずPCに向かい、ターゲットとなる街を決め、書店の有無を検索します。

2 大きな書店は、ネット上で在庫を検索できるので、在庫ありor確認できなかった書店をピックアップ(在庫なしを対象から外す)

3 それをGoogle Docsに書きだしてリスト化

4 リストを握りしめて書店訪問 Go!Go!Go!

平日夜は(退社時間が遅くて)使えないので、土日と出社前(出社時間も遅いので)が、活動時間です。大きい街は土日にまとめてどっかり周り、通勤経路にある書店は出社前に1日1件ずつ周ってみる。どこかにいく用事が発生したら、その近辺に書店がないかあらかじめネットで調べておいて、時間があいたら飛び込んでみる。そんな活動を地道にしましてね……

70店近くの書店&家電量販店に御挨拶、30店にポップを置いていただくことができました。

お忙しいはずなのに、みんな優しくてね。わざわざコーナーを作ってくれたり、「著者さんが来てくれた」って店員さんどうし伝え合ってくれたり、歓待してくださいました。みなさん、ありがとうございます!

成果は本橋さんのブログにドドーンと載っています(なんか、自分で載せるのが恥ずかしくて、本橋さんにお願いしちゃいました)。

最後に70店訪問ラリーで、わたしなりに編み出した「ポップを置いてもらう必勝法」を伝授します。著書を出版される予定のある読者やブロガーの皆さんの参考になれば、幸いです。

1 書店についたら、あらかじめ自分の本が置いてある場所を確認する。大き目の書店には店内在庫検索機が置いてあることが多いので、多いに活用する

2 場所を確認したら、1番近くのレジ、もしくはサポートコーナに行儀よく並ぶ

3 自分の番が来たら、本が置いてある場所を指さしながら、「私、あちらに置いていただいている『ドジっ娘リーダー奮闘記』を書いた鈴木と申します」と自己紹介

4 次に、本を置いていただいているお礼を簡潔に述べる

5 ここでおもむろに、ポップを作ってきたのだが使ってもらえますでしょうか?とお伺い(すると、上司に確認したり、コーナー担当の方につないでくれたりします)

6 ポップを受け取っていただけることになったら、「本を置いていただいているところを写真に撮ってもよいか」を聞きます(ここ、大切)

7 すると、「せっかくだから、ポップ展示しましょうね」と、わざわざコーナーまで来てくださることが、ままあります

8 店員さん立ち会いのもと写真を撮ったら、ブログなどに掲載してもよいかを確認

9 最後にお礼。嬉しいので、おもわずニカーッと笑ってしまうが、それもよし

わたしは、「営業」という部署で仕事をしたことがないのですが、営業部員の皆さんは毎日このようなことをされているのですね。ありがたいことです。「営業、もっと働けよー」とか文句を言うのは、もうやめます。

なんたって、営業活動は足が痛くなる。わたしゃー、今回の巡業で足と靴をいためてしまい、新しい靴を3足も買ってしまいましたよ。あれっ、3足分の靴の値段を足すと……

iPad、買えたなあ。


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