遺伝、環境、意思。創造力にもっとも効くのはどれか?
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アレックス・F・オズボーンの文献には、創造に関するさまざまな示唆があります。
中には、十分な学術的説明なしに展開しているものもありますが、
彼の創造とイマジネーションへの洞察の鋭さからして、
そこには一定の信頼性がある、と筆者は思います。
そんな、彼が文献の中で、
創造力にもっとも効くのは「遺伝」「環境」「意思」のどれか
という議論を展開しています。
読者さんは、どう予想されますか?
"才能なんだから、遺伝じゃね?" でしょうか?
それとも
"静かで集中できるところに行くのが一番。環境が大事だよ" でしょうか?
これ、オズボーンは、「意思」だと、言っています。
つまり、創造力に効く要因は「意思>環境>遺伝」だ、と。
アイデアを出すぞ、という強い意思があること。それが3つのうちでもっとも大事であり、
劣勢な環境でも、アイデアは出せるのだ、と言及しています。
また、遺伝と環境については、
生まれついての才能よりも、その人を取り巻く環境が大きいといっています。
この辺について、科学的な調査データがあると
もっと踏み込んで展開できるのですが、なかなか、定量的に比較するには
変数も測定されるべきものも、難しい領域ですので、
オズボーンの経験から来る洞察が、いまのところ、最善の検討材料かも
しれません。
というところで今日は、終わりたいと思います。
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今日のコツ
良いアイデアマン(ウーマン)になるには、
「アイデアを出すぞ!」という強い精神的心構えが大事
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ちなみに、アイデアマラソンの樋口先生は、以前講演で
熱弁を振るってくださって、そこにいた多くの技術者・研究者に感銘を
あたえておられましたが
「人間は、だすぞっていう強い覚悟が無ければ、アイデアなんて出ない!」
とおっしゃり、そのフレーズに対して、多くの人が相槌を打っていました。
(他の部分では、職業柄か、控えめな相槌でした。)
技術者や研究者も、「強い意志の力が、アイデア創出には大事」ということを
体験的にしっているのだ、と、その様子に、私は思いました。
対人的にはクールでもいいとおもうんです。柄じゃないよ、と。
でも、内側には創造への情熱の炎が、「創る人」には、やっぱりいりますよね。
損得とか、評価とかのエリアのその外にあるもの。
国内外の創造する人々に接するたびに、そう思います。
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