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【これは便利】定番管理ツールWindowsAzureMMCが大幅機能強化でリニューアル

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クラウド環境は管理が面倒くさい、と決めつける前にこれを試してみていただきたい。
WindowsAzureの定番管理ツール WindowsAzureMMC の最新版がMSDN Code Galleryで
ダウンロード可能になっている。

このツール、以前から存在していたのだが今回のバージョンアップで大幅に機能強化
されており、Azureの管理タスクはほぼこれだけで行えるようになっている。

Mmc01_2

このツールの詳細や今後の展開については、Code Gallery をみていただくか、
Ryan Dunnのブログを購読するのがよいだろう。彼もまた Steve Marx や David Aiken と
並ぶAzureにフォーカスしたエバンジェリストの1人である。

Mmc02

早速このツールをインストールしてみると、下記のような画面が立ち上がる。ちなみに、
馴染みのない方のために説明しておくと、MMCというのは Microsoft Management Console の
略であり、Windowsで管理ツールを実装するための共通の枠組みである。このAzureMMCでも
Azureの管理APIをラップしたMMCスナップインを読み込む仕掛けになっており、手元の
Windows7などのコントロールパネルで使うであろう画面と似た構成で操作できてしまう。

Mmc03

画面左のエクスプローラー的なメニューを展開してゆくと、Computing ServiceやStorageの
管理、さらにはStorage Explorerを利用してStorageのナカミを参照することもできてしまう
ことがみてとれる。

サービスの管理はパッケージのデプロイからインスタンス数の増減、さらには診断ツールを
経由したサービス監視までオールインワンで行えてしまうのだ。今までブラウザ経由で
管理ポータルを使っていた人も多いだろうが、これは便利でオススメだ。

なお、このツールは上記のように管理APIを利用する仕掛けになっている。したがって、
Azureへの接続はLiveIDのユーザー名パスワードではなく、Certificationファイルによって
管理されている。慣れている方にとっては便利&柔軟かつ安心なことこの上ないだろうが、
「証明書ってなに??」という方もいるかもしれないので、AzureMMCの最初の設定で
躓きそうなところを説明しておこう。(Azure管理APIの説明はコチラがオススメ)

まず、このツールを利用するにあたってはCertification を登録する必要がある。
Console Root > Windows Azure Management > Service Management と階層を展開すると
サブスクリプションIDと API Certification を求められる。

Mmc05

サブスクリプションIDは、Azureの管理ポータルから簡単に確認できる。ブラウザから
管理ポータルにLiveIDでログインし、作成済みのプロジェクトをどれか1つ選んで
Accountタブを開くと下図のような状態になる。サブスクリプションIDは画面一番下
赤く囲まれた部分である。

Mmc06_2

さて、Certificationなのだが、まず手元の環境で*.cerファイルを作成し、あらかじめAzureに
アップロードしておく必要がある。*.cerファイルの登録は上図黄色のリンクから行う。
Certificationファイルはmakercertコマンド(詳細はコチラを参照)から任意のオプションで
作成することができるが、慣れない方は下記手順がよろしいかと。

AzureMMCで API Certificate の「...」ボタンをクリックして表示される(であろう)いくつかの
Certification情報の中からどれか1つを選択して「証明書のプロパティを表示」をクリック、
プロパティ画面で「詳細」を開き、ファイルにコピーボタンを押し、ウィザード画面に従って
*.cerファイルを作成するのが簡単だと思われる。

Mmc07

作成した*.cerファイルをあらかじめAzureの管理画面でアップロードしておき、対応する
証明書を選択すると、AzureMMCからの接続が可能になる。面倒と思われるかもしれないが、
ユーザー名パスワードの組み合わせに比べれば安全な仕組みなので、この機会に慣れて
おいていただきたい。

それでもうまく動かない!という方はAzureフォーラムに(日本語で)質問してみてもらいたい。
精鋭ぞろいのモデレーターをはじめ、Azure開発者のみなさまが問題解決まで導いてくれる
ことだろう。

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