オルタナティブ・ブログ > Azureの鼓動 >

クラウド戦役をZガンダム視点でわかりやすく解説するブログ+時々書評。

WindowsPhone7×Silverlight4×IE9祭りのMIX10キーノートはAzureエバンジェリストにどう見えた?

»

深夜の時間帯にもかかわらず、多くの日本人の方にMIX10のキーノートを
ライブストリーミング経由でご覧いただけたようで、大変ありがたく思っている。
下の図は英語前提の公式ハッシュタグ #MIX10 と別に設定された日本語縛りの
#MIX10Jの盛り上がり状況をグラフにしたものである。
(当日のログはコチラで参照可。hashtagsjpはコチラ)

Mix10j

15日はWindows Phone 7 SeriesとSilverlight4、16日はIE9を中心に盛り上がった。
まだ見てない方はコチラから→(Day1キーノートDay2キーノート
Day1冒頭の16歳ヨーヨーチャンピオンとDay2のお絵かきは前座なので注意。

日本時間では両日とも25時から27時、眠い目をこすりながら…ではあるのだが、
今回は楽しいコンテンツがてんこもりでうたた寝することなく最後までライブで
見ることができた。ニコ動やUSTのように、ライブストリーミングとtwitterを
活用すると「その瞬間を共有している感覚」を分かち合うことができる。

翌日以降にオンデマンド配信されているので、なにも無理して夜中に見なくても
よいのだが、いつでも見られると思うと、逆に「あとでみるからいいや」という
認識のまま、日々のタスクにまぎれて見なくなってしまう、というのが心が弱い
私の場合の行動パターン。みんなが一緒に見ていて楽しい!という感覚は
夜中に英語のセッションを最後までがんばって理解しようとする原動力なのである。

日本語メディアでの最速掲載は、現地取材にいっているわけでもないのに
ほぼキーノートの終了と同時にアップしていただいた新野氏のPublickey。
[速報]マイクロソフトのSilverlight 4RCが本日公開、Windows Phone 7の開発ツールも無償公開へ

さて、肝心の内容については、日本のメディアでも多々掲載いただいている通り、
おおむね想定通りの内容ではあったのだが、中の人ながら見ていてワクワクする
エキサイティングな展開になっていた。自分の備忘録をかねて、キーノートで
案内があった各種最新ツールの入手先へのリンクを掲載しておく。

まずは例によって赤ポロの@scottguが興奮を隠せないプレゼンをしていたSilverlight4
すでに日本語サイトが掲載されている。相変わらず@er1k0は仕事が早い。
Silverlight4のランタイムを利用したデモを見るだけでも楽しいので、開発者でない方も
ご興味あれば是非お試しいただきたい。なお、オーサリングツールのBlend4についても
Blend3を使っている方は無償でアップグレードという案内があったので、
キャンペーンもある今のうちにゲットしておいていただきたい。

Silverlight4rc

Silverlightのコントロールとして利用できるようになるPivotもUIを見ているだけで楽しげだ。

Pivot

続いてWindows Phone 7 Series。こちらも無償の開発環境が用意されている。
SilverlightとXNAを利用して名実共にシームレスな開発エクスペリエンスを
提供できるようになった。

Windowsphone7

HTML5対応(しかもGPU利用で爆速)がすでに高い評価をいただいている
IE9の技術評価はここから。今のところ試している限りではIE8と共存しても問題なさそう。

Ie9_01

さて…。ここまでの話で、「Azure君どこいってもうたんや」と思われた方も
いらっしゃるかもしれないが、Day2キーノートの後半で、Azureを使ったデモも
しっかり紹介されている。OData(Open Data Protocol)でのWebAPIサービス公開を
行うWCFアプリをさらっとAzureに移行するだけでなく、データ公開の仕掛けとして
PDC09で発表後準備を進めているコードネームDallasを利用したマネタイズの
仕掛けまで説明していて、開発者がワクワクする内容であったと思う。

今回のMIX10で、3スクリーン+クラウドのビジョンを体現するための主要な技術が
おおよそ出そろってきたのは非常に喜ばしいことである。丸山先生のクラウドデバイス話を
引き合いに出すまでもなく、これまで中心的な存在だったPCからのサーバーアクセスが
より範囲を拡大し、さまざまなデバイスからクラウドにアクセスすることになるだろう。

そこで必要とされるのがシームレスな開発エクスペリエンス。
携帯デバイス用のアプリを開発するのと、クラウド側のサービスを開発するので、
ツールも、言語も、フレームワークも同じ基盤を使えるのである。AndroidとAppEngineを
同じ技術要素で開発するようなもので、実現するのは結構難しい。今度Azureのデモを
するときはWindows Phone 7 Seriesのエミュレーターをクライアントに仕立ててみよっ!
と大人げなく嬉しくなった2日間。より詳細な話は、現地に行ったみなさんの報告を待つ。

ちなみに、ブレイクアウトセッションの公開も迅速。すでにいくつかアップされているので
ちらからストリーミングをご活用いただきたい。現地の盛り上がりを肌で感じられない
のは留守番組として正直悔しいが、フリーミアム万歳。

Comment(1)