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メディアアーティストというブルーオーシャン。NATALやSurfaceでコラボしたら何が生まれるだろうか

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東京ピストル代表の草彅氏とお仕事で知り合い盛り上がったことから、昨夜は急遽
Flying Tokyoというイベントに参加させていただいた。
五反田、目黒側沿いのゴタンダソニックビルにおよそハコのキャパを超えて
グローバルに活躍するメディアアーティストの方々が100名規模で集まる
アツいイベントだ。この偶然から生まれた多くのすてきな出会いと、
きっかけを作っていただいた電通レイザーフィッシュの各位に心より感謝したい。

今回は、Zachary Lieberman氏とJussi Angesleva氏の2名が登壇する予定であったが、

「本イベントで来日を予定していたZachary Lieberman氏ですが、
 日本へ向かう渡航中に、ロシア・千島列島付近のサリュチェフ火山噴火のため、
 NewYorkへ引き返すというトラブルが発生しました。
 本イベントは予定通り開催しますが、Zachary氏はビデオまたはチャットでの
 参加となります。皆様から大きな期待をいただいている中、大変恐縮では
 ございますが、上記の様な対応をさせて頂きたく存じます。」

と、キャンセルの理由もあり得ないくらいクールだ。
結果、残念ながらビデオチャットで参加したZachary氏はOpen Frameworksという
クリエイターのためのクロス・プラットフォームC++言語用ライブラリ開発者の
ひとりである。今週末、福岡でワークショップがあるらしく、日本にはまたやってくる。
次は火山が噴火しないことを祈るばかりだ。

さて、メディアアーティストという方々がどのような作品を作っているのか、
という点については、彼らの代表作を見ていただきたい。

Kinetic sculpture at the BMW Museum

lights on

このような作品を創りあげる右脳感度の高い彼らとWindowsやOfficeのイメージが強い
マイクロソフトの接点がどこにあるかさっぱりわからない、という方も多いだろう。
その答えはいくつかあるが、代表例はProject NATALとSurfaceである。

Project NATALがE3で発表されたときには反響も大きかったが、その範囲は
限定的だったようにも思える。モーションコントロールの技術自体は、以前より
研究されており、もはやMATRIXの夢物語ではないという認識は広まっていたが、
あれだけの精度のモーション操作デバイスが、ゲームのオプションという価格帯で
提供されるのは驚くべきことだ。この分野では先輩となる加速度センサー搭載の
Wiiコントローラーの比ではない。

また、これをゲームの中の世界だけの話で自分には関係ない、と勝手に境界線を
ひいてしまうのも、日本人的エンジニアのよくない習性だ。(自分への反省含め)
このデバイスがXBOXで提供されるということは、XNAからコントロールできる
すなわちC#などの言語で.NET Frameworkの拡張環境としてアクセスすることができる
(NATALについては「かもしれない」)ということである。

また、Surfaceについては以前紹介したが、Windows7のリリースが近づくにつれ、
タッチインタフェースの活用方法についての議論がホットになっている。
テーブル型コンピュータSurfaceの特長は、それを囲む複数の人が上下左右から
同時に操作できることであるが、内部メカの機構やそれに起因する認識精度の
問題から、例えばこれを縦にして壁に埋めるわけにはいかないのである。

しかし、タッチインタフェースということであれば、Windows7で搭載されるため
感圧式や静電誘導式のやや大きめのタッチパネルを備えたデバイスを、安価に入手
できる普通のPCと同じチップやボードを使って実現できるのである。テーブルを
つくろうが、壁に埋めようが最終形は自由である。

NATALやSurfaceのようなデバイスが、今でいう「PCのようなもの」に搭載されたら
その可能性は大きく広がるだろう。それが、家電になるのか、家具になるのか、
医療機器になるのか、今はまだ妄想の範囲を限定すべき段階にはない。

冒頭、Flying Tokyoのご紹介のくだりで、このようなイベントに私がなぜ出入り
しているのだろうか?100%趣味か?と疑問に思われた方もいるかもしれないが、
NATALやSurfaceの接点からおおよその想像はついたのではなかろうか。

戦いとはいつも2手3手先を考えて行うものである。

これらの技術が生み出す接点をきっかけに、メディアアーティスト×マイクロソフトの
コラボがどのような価値が生まれるか、私自身も楽しみでならない。

ニュータイプがニュータイプとして生まれ出る道を作ることが、私の使命なのだろう。

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