外国ではクーラーの設定温度は守られているのかな
関東では梅雨が明けたんだか明けてないんだかわからないような天候が続いていたが、ようやく最近になって本当に明けたんだなと感じられるようになってきた。当初の梅雨明け宣言は気象庁の勇み足だよなと感じたものだったが、それは撤回されることなく現実の方が後からついてきたということなのだろう。自然の方は思うがままに振舞っているだけなのに、人間の方が勝手にその意義付けをしているわけだから、あちらさんにとっては余計なお世話かもしれない。現時点の天候にどのようなレッテルを貼ろうが、気温と湿度と風向きと気圧と雲行きはあるがままでしかないわけだから。ちなみに新聞情報によると、気象庁は東北地方について梅雨明けの発表をしないことに決めたのだそうな。全国的にずっと止めたままでも構わないのに、と僕なんかは思ってしまう。
で、要するに暑いなと。とてもクーラー無しでは生きてゆけそうにない。誰もがそう思っているだろうけれども、その強弱の好みは人それぞれ、いやもしかしたら国それぞれなんではないだろうか。僕自身は少々のクーラーの効きには動じない方だと思っていたのであるが、アメリカ滞在中に冷房病にやられたことがある。
どうやらあちらではクーラーの設定温度決定権なるものを持っているのは、肉襦袢を体中に巻きつけたような体格の人間であるらしい。そういう連中は冬でも汗だくだったりするので、クーラーの温度をやたらと低く設定したがる傾向があるのだろう。普通の(?)体格の僕にとっては、過剰サービスを通り越して拷問みたいなものである。施設担当者に電話をかけてクーラーの設定温度を上げてもらうと一時的には凌げるのだが、きっと誰かが暑いじゃないかとクレームを上げるのに違いない。しばらくするといつの間にか元通りになってしまう。肉襦袢は脱げないが、寒けりゃ何か着とけということなのだろうか。
薄手のカーディガンを持って通勤していたのあるが、忘れたりすると悲惨である。個室をもらっていたのを良いことに、いすを3つ4つ並べて、体を丸くして横になって、膝を抱えながらしばらく震えていたことがある。発熱もあったらしく、それもかなり高熱だったためか、立ち上がるとクラクラする。ちょっとしたサイズのマシンも個室内に設置されていたので、サーバーとしてではなく、コタツ代わりにその排気口に体を寄せてみたところで、焼け石に水である。仕方なくその日は体調不良につき早退し、しばらく家で倒れたままであった。クーラーのせいで体調を崩したのは、後にも先にもその時限りである。
何とか翌日は復帰したが、僕専用のサバイバル・グッズとして、オフィス内に厚手の冬用セーターを常備することとした。全く季節感のない服装をしていたわけであるが、お上品に夏用カーディガンで間に合わせられるレベルではないのである。そう言えばかつて外人が多くいるオフィス(日本国内だった)にいた時に、夏は足元で電気ストーブ、冬は扇風機を回していた女性がいたのを思い出した。あれもサバイバルのためだったのだろう。それにしても電力の無駄使い極まりないものだ。今ではもう改善されているのだろうか。