スマート革命とメッセンジャーサービスその２、コールガールとのやり取りが原因で出版ハースト役員がメッセンジャーサービス解雇
＜序文＞
グーグルによるWhatsappの買収の話が話題に出る（Whatsappは否定）など、スマート革命の急激な進展の中でスマートデバイスに基礎を置くメッセンジャーサービスが台頭し、新しいソーシャルメディアの一つの形として注目されています。
しかしそのメッセンジャーサービスもスキャンダルや不倫など社会問題とは無縁ではいられないようです。
有名な出版雑誌のハーストの役員（テレビのプロでユーサーも務めている有名人）がメッセンジャーサービスの活用が原因で首になったとビジネスインサイダーが伝えています。メッセンジャーサービスの記録が6百万ドル（約6億円弱）の年収を彼から奪いました。ニューヨークポスト紙に載ったので有名になった話です。
メッセンジャーが売春に使われた事例ですが、新しいメディアは新しいライフスタイルを生み出すようです。
★★These Texts Cost A Top Hearst Executive His Job
★★Hearst Should Be Wary Of Capitulating To Stripper's Blackmail Scheme
★★These Texts Cost A Top Hearst Executive His Job
It's Christmas Day in 2012, and Sassa texts "Kira," to see if she will meet him. The name "Kari Ann" refers to Friends of Kari Ann, an escort service. Kira sends him a photo of herself. (A colleague of Sassa's tells us he was on his own for the holiday, and was probably feeling sad because of it. "This is not what he does on a regular basis," the source says.)
メッセージサービスで連絡を取り合っていたScott Sassa氏とキラ嬢！！
＜出所：ビジネスインサイダー＞
＜事件自体は三流ドラマの顛末＞
今回のハースト役員のケースでは、2012年 のクリスマスの夜にエスコート（一種の高級コールガール）とのメッセージのやり取りを行いました。そしてそのコピーが紐であるエスコートのボーイフレンド の手に渡りました。エスコートの女性は役員に金をよこせと脅かしたようですが、彼が応じない為、彼女のボーイフレンドがメッセージのコピーを会社に転送 し、その結果、ハースト役員氏は首になっています。
ここまでの筋書きは安っぽいテレビドラマです。
＜プラットフォームがより便利になり、変わる不倫や売春の形＞
スマート革命はライフスタイルの変化を促し、新しい個人コンピューティングの形をもたらすと言われています。メールが普及した1998年には映画「ユー・ガット・メール」が注目され、インターネットで出会って恋愛をするという新しい恋の形が生まれました。当時日本でも社内メール不倫のテレビドラマが盛んに放映されていたのを筆者も良く覚えています。
しかしスマートデバイス上のメッセージサービスが不倫や売春に使われ事件になったとなれば、「これは使える」と社会全体に一挙に模倣犯が広がる可能性があります。利己的な遺伝子を著したリチャ－ド・ドーキンスはこれを社会的遺伝子（ミーム）と呼びました。
昔日本でも不幸なことに処置に困った赤ん坊の死体をコインロッカーの中に残す事件がおこりました。それが報道されると同じ事件が多発しました。
それと同じでメッセンジャーを使った「手軽でリアルタイムの不倫や売春」も新しいスマート革命のプラットフォームの上で新しい形で蘇るのでしょうか。江戸時代の武士の姿が昭和のサラリーマンの背広姿に変わったように。