スマート革命と市場の変化、パソコン市場の規模縮小が止まらない!!2013年第一四半期は約14%出荷減!!
<序文>
一人一台のパソコン時代から一人が七台のスマートデバイスを使い分ける時代が始まっています。
IDCの発表によれば2013年第一四半期のグローバルなパソコン出荷は約14%縮小しました。これは当初予測の7%の倍の規模です。
パソコン市場の規模縮小が止まらず、秋の日のように正につるべ落としです。
地デジ移行時もそうでしたが技術革新は、人々のライフスタイルやワークスタイルに影響し、その結果、様々な製品の市場での栄枯盛衰がもたらされます。正に「現代の平家物語」絵巻が展開されています。
折からマイクロソフトが2014年WindowsXPのサポート停止を発表する中、パソコン離れは更に加速するのでしょうか?それとも復活するのでしょうか?
★★PCs hit by an ugly quarterly drop as Windows 8 flops
★★Apple's Q1 Mac numbers were either very good, or terrible
★★Windows XP のサポート終了についてのご案内 | Windows
引用
来年、2014 年 4 月 9 日 (日本時間) をもちまして、Windows XP、Microsoft Office 2003、Internet Explorer 6 のサポートが終了いたします。
引用終わり
タブレットとの差が消えたWindowsパソコン
<引用もと:CNET>
<加速するスマートデバイスへの移行>
2013年第一四半期のグローバルなパソコン出荷予想がでています。IDCは前年同期比約14&(13.9%)の減少であり当初予測の二倍の減少、一方ガートナーグループは約11%の減少と規模を見積もっています。ガートナーによれば出荷台数が8千万台を切ったのは、2009年以来だそうです。IDC、ガートナー共に「この急減少トレンド(二桁減少傾向)は世界のどの地域でも起こっている」と述べています。
メーカー別ではトップのHPがグローバルに24%減少、米国内は23%減少、
(IDC and Gartner両社見積もり)、エイサーはグローバルに31%減少(IDC)、29%減少(ガートナー)です。特にHP、DellとAcerの三社の落ち込みが激しく、レノボだけが増えています。面白いのはアプルのマックに関しては、IDCはiPadとのカニバリの為7.5%の減少した見ていますが、ガートナーは7.4%の増加を見積もっています。
いずれにしてもグローバルなパソコンの出荷減少は全体で予想よりも早く、二桁の落ち込みです。スマートフォンやタブレットが急成長する中での出来事です。
<Windoews8戦略は「祇園精舎の鐘の声」、失敗なのか?>
昨年のホリデーシーズンから投入されたWindoews8に対する評価が面白いです。「タブレットのタッチ操作を導入した為、タブレットとの差が無くなりパソコン本来の魅力が薄れた」と言う評価が説得力を帯びて聞こえます。
Windoews8導入の結果、確かにノートパソコンとタブレットの差が無くなりました。「真似し過ぎて製品の差別化要素が消えた」と言いかえられます。それがグローバルなパソコン出荷を二桁押し下げたと言う訳です。
ことパソコンの売り上げ復活と言う視点からはWindoews8失敗説は正しいと思われます。Windoews8は諸行無情=マイクロソフトと言う平家の没落を告げる「祇園精舎の鐘の声」なのでしょうか?パソコン時代の魂をタブレットに売り渡すような戦略は、キーボードとマウス操作と言うパソコンの魅力を奪い、失敗だったのかもしれません。
<WindoewsXPのサポート打ち切りの影響>
2013年4月9日、WindoewsXPのサポートが打ち切られます。
マイクロソフトとしてはサポート打ち切りによりWindoews8や次世代のWindoewsブルーへの移行を加速したいのでしょう。これがマイクロソフトの狙いです。
しかしタブレットPCと差が無い状況でWindoewsXPのサポートが打ち切られるとなると一体何が起こると予測されるでしょうか?
当然、一部は安いタブレットへ移行します。これは地デジの実施により、一部の生活者がテレビを手放してパソコンやスマートデバイスに投資したのと同じ現象と考えられます。問題はパソコン離れ、タブレットへの移行がWindoewsXPのサポート打ち切りにより、更に加速するかどうかでしょう。否むしろどの程度、加速するかが問われているのかもしれません。
昔平家は平安京を兵庫の福原(神戸市)に強引に遷都し、評判を落とし、その結果、折から台頭する源氏の勢いに敗れ去りました。福原遷都が平家の没落を加速した訳です。
もしかするとWindoewsXPのサポート打ち切りはパソコンの没落を加速する「福原遷都」なのかもしれません。
筆者はWindoewsXPのサポート打ち切りにより2014年もパソコン市場の二桁減少が更に続くと見ています。パソコンの運命は盛者必衰の理を表わすのでしょうか。