スマート革命と黒船その3、フェースブックの「三都市アプリ開発者会議」も日本パッシング、東アジアのハブは韓国ソウルなのか!!?
<序文>
フェースブックが4月から5月にかけて世界三都市でアプリ開発者会議を開催すると発表しています。対象はアプリ開発に強い個人エンジニアやネットベンチャーなどの少人数企業であり、フェースブックのスマートデバイス・シフトを応援して欲しいと言う意図です。
2013年4月18日にニューヨーク、5月2日に欧州ロンドン、そして最後が5月7日の韓国ソウルです。これによりアジアの先進地域を含む全世界の中心的なアプリ開発者にフェースブックのアプリ開発協力要請メッセージを届ける事が出来ます。
日本の東京は外されています。つい先日までのガラケー時代、モバイルインターネットの世界では、日本は世界のメッカ(中心地)でした。スマート革命の進展の中で東アジアのモバイルインターネットの中心地はどうやら韓国ソウルに移動したようです。
ちょっと凄いと思うのは、フェースブックは朝鮮戦争休戦協定破棄による北朝鮮の暴発リスクを織り込んでも韓国ソウルが東アジアでのアプリ開発に最も相応しい都市と考えている点です。(カカオトークでは、休戦協定破棄による小中高校、大学の臨時休業の噂が流れている状況です、それはいいとして・・)その結果、日本の東京や大阪はパッシングされました。
これは21世紀に入ってから盛んに議論されていた経済発展とハブ空港の関係を想起させます。ハブ空港とはグローバル化の進展の中で東アジアの何処の空港が地域の中心地になるかのせめぎ合いです。既に東アジアのハブ空港は成田でも羽田でもなく、韓国の仁川です。
引用
韓国の仁川国際空港公社は4日、2011年に同空港を利用した国際線の乗り継ぎ客が10年より9%増え、566万人を記録したと発表した。初めて成田空港を抜き、韓国メディアは「仁川空港が名実共に東アジアのハブ空港になった」と伝えた。
引用終わり
<引用元:http://blog.livedoor.jp/selfcfeng/archives/1915853.html>
<引用元:フェースブック>
★★Facebook announces three-city Mobile DevCon 2013
★★ ソウルからヨボセヨ 噂好き社会のもろさ (産経記事のおまけ)
<地域ハブ空港の教訓>
昔、東アジアの経済の主導権を巡って、東アジアのハブ空港は、日本の成田か、韓国ソウルの仁川か、はたまた北京の空港かと言った論争がありました。各国の航空会社はグローバル化の進展の中で地域のハブ空港を決め、そこから地方空港へ旅客や荷物を小分けして運ぶと言う考え方です。当然、ハブ空港になった地域は、速く情報も入り、より大きな、速い経済成長の機会に恵まれます。
それと同じ事がインターネットの経済にもあてはまる時代が来たようです。
<創造の経済を支える都市>
創造の経済を提唱するリチャード・フロリダ氏は、21世紀の創造の経済は大手の企業に代わって個人やベンチャー企業が台頭する「都市の自由な雰囲気」が創造性を支えると述べています。
韓国は世界一普及している高速インターネットの上でのゲーム人口の凄い勢いです。2010年と11年の二年間、韓国サムスンがスマートテレビの為に全世界で実施したアプリ開発者コンテストも東アジアではソウルだけが対象でした。また電子書籍の普及率は、韓国は既に24%を超えています。この1月には韓国ソウルでグーグルテレビの秘密会議が約20社参加して開催されています。
ガラケーインターネットが衰えた日本に比べ、スマートテレビでリードするサムスン電子、LG電子の存在、スマートフォンでリードするサムスン電子の存在となれば、やっぱり韓国ソウルが第三次産業革命の東アジアの中心地と言う見方にはそれなりの説得性があります。一方スマートフォンの普及はアジアでは韓国が上であり、ガラケーの名残が強く残る日本は先進国の中で遅れがちです。
東アジアのスマート革命は韓国ソウルがリードする時代がやってきたのでしょうか?
<インターネット開発者のメッカは既に韓国ソウルか?>
フェースブックが日本の東京では無く、ソウルを開催地に選んだということは、これから日本のアプリ開発者は、何度もソウル詣でを強いられます。お金もかかるし、慣れない海外都市を訪れなくてはなりません。これは個人や少人数企業にとっては大きな経済的、心理的負担です。
筆者は逆にそれをばねにして日本のアプリ開発者の奮起を望みたい処です。
東京が駄目ならインターネット企業の動きが活発な福岡では駄目なんでしょうか?しかしアプリ開発者にもいよいよ厳しさが実感される時代になってきました。