スマート革命とゲーム機、ソニーのPS4はクラウドゲーム搭載でWiiUの限界を超え、アップルに対抗できるのか!!?
<序文>
2013年2月20日(水)にソニーが次世代ゲーム機であるPS4を発表します。7年ぶりの次世代機投入にゲームファンは興奮しています。
次世代ゲーム機競争では既に任天堂がWiiUを発表し、2013年1月には販売が落ち込み、今季の予想販売台数を当初の550万セットから400万セットに引き下げました。ほとんど原価に近い値段付けと言われていましたが、パッケージとして販売する(モノとして販売する)新規のゲーム開発が間に合わなかった為と言われています。結局、WiiUはスマートフォンやタブレットに食われ始めた専用ゲーム機市場を回復させることは出来ませんでした。(少なくとも何らかの手を打たない限り、現状では難しいと思われます)
その原因として市場には「3DSやWiiUにはサービスとしての新しさが殆どなく、古いゲームのモノ支配論理」から抜け出していないと言う辛辣な見方があるのも事実です。ソニーも上手くいっていないと報道されている携帯ゲーム機のVitaを日本で5000円値下げしています。グローバルな値下げ発表はPS4発表の慶事と絡めて行うのでしょう。
ではソニーのPS4は斬新さを発揮してスマートフォンやタブレットのゲーム市場侵略を押し返せる力があるのでしょうか?
★★ PlayStation 4 to stream games in real time over Net, says report
★★ Charting the ripple effects of Sony's cloud-gaming acquisition
★★ Voice control for new PS4 controller?
★★ Sony cuts PS Vita price by a fifth in Japan
★★PlayStation 4 will stream PS3 games, reports WSJ
ソニーが買収したクラウドゲーミングのガイカイのイメージ
<出所:ITMEDIA>
<クラウドゲーミングを導入できるか>
さてモノのインターネット(スマート革命)が進む中、メディアサービスは複数のスマートデバイスを時間と場所に応じて使い分ける方向に進んでいます。例えば電子書籍ならば自宅では電子書籍リーダーで読み、通勤中はスマートフォンで読み、オフィスの昼休みにはパソコンで読むと言う読書スタイスが広がろうとしています。同様に動画や音楽も複数のスマートデバイスを跨って楽しむ時代が来ています。アップルのエアープレィなどがそうですよね。
これが「モノ支配論理からサービス支配論理」へのシフトです。メディアをモノでは無くサービスとしてみなす為、何時でも何処でも好みの機器で途中から楽しめると言う新しい個人コンピューティングの形です。
同様にゲームの世界でも理想は自宅で専用ゲーム機で楽しみ、続きを電車の中ではスマートフォンやタブレットで楽しむと言うゲームライフが理想と考えられ始めています。またMMORPGなどのソーシャルゲーム系ではPS4、VITA、EXPERIA、更に古いPS3などスマートフォンやタブレットなど多様なスマートデバイスの間でプレーする方式です。確かにこの方式ではチップをAMD x86 に変更してもPS3とのゲームの互換性は保たれます。(任天堂の3DSやWiiUにはこう言ったビジネスモデルの新しさはありませんでした。)
そしてその為ソニーは2012年クラウドゲーミングのガイカイを買収しています。その結果、PS4で途中まで楽しんだゲームの続きをエクスペリアやタブレットで楽しむスタイルを入れて来るのではないかと見られています。
<ゲームアプリの第三者開発、ボイス・ジェスチャー操作などへの期待>
またアップルのアップストアに対抗する為、本格的にゲームアプリ開発を第三者に開放する事も期待されています。当然、ボイス操作やゼスチャー操作も期待されています。
確かにここまで進むとスマートフォンやタブレットと親和性が優れたスマートゲーム機として競争力が出てくるかもしれません。
平井CEOの出身母体はゲーム機のビジネスです。果たしてソニーの魔法が蘇るのでしょうか? 20日の発表に期待です。