スマート革命とM2Mビジネス、LTEの普及と共に立ち上がる消費者インターネットから産業インターネット(M2Mビジネス)への広がり
<序文>
GEなどが提唱する産業インターネットが国内でも普及しそうです。LTEの普及と言うエコシステム(生態系)が整い始め、アップルやアマゾン、グーグルに代表されるパソコンからスマートデバイスへのシフトを伴い変化する消費者インターネット(生活者視点のスマート革命)の台頭とインターネット付き日曜大工と言うべき個人工房の欧米における普及が背景にあります。(日本はまだこれからですが)
スマート革命(モノのインターネット)の世界も一人が七台のスマート機器を使い分ける生活者領域から、B2B主体の産業インターネット、個人によるインターネットモノ作りへと領域が広がり、いよいよ新しい産業革命の様相を呈して来ました。
★★ GE Hires Kleiner Partner, Teams Up With Startup Health To Help Fuel Digital Health Innovation
<引用元:GE>
★★ ヤンマースマートアシストの概要
<引用元:ヤンマー>
<出所:コマツ>
★★ Looking to Industry for the Next Digital Disruption
<GEのビジネスモデルはアップルが参考>
GEが2009年から研究を開始し、2012年からソフトウエアエンジニア400人を採用して2015年までに10億ドルを投資する産業インターネットは、医療とヘルスケアの分野から稼働が始まっています。注目すべきはビジネスモデルとしてアップルやグーグルなどの「モノ支配論理」から「サービス支配論理」への移行モデルを採用している点です。医療機器や交通機器(列車、航空機)、産業機械、農業機械で稼ぐだけではなく、その上のサービスで勝負します。正にアップル、アマゾンモデルです。
更に見落とせないのはGEなどはメーカーズムーブメントに注力しており、個人のインターネット付き日曜大工のスポンサーになっている点です。個人のモノ作りにおける創造力を企業に取り込む姿勢を見せています。
<日本ではコマツの例が有名>
日本のコマツはコムトラックスと言うサービスを提供し、自社販売済みの建設機械をインターネット接続して、障害診断、稼働管理、位置管理、省エネ運転などを支援しています。豪州では一部で自動運転も試みています。
こうして建設機械メーカーがサービス事業者に変身を遂げ始めています。
<サービス支配論理の新しい産業革命は来るか?>
工業社会の技術革新の中心であったモノ=機械の時代は過ぎ去り、創造の経済の時代には「ソフトウエアが作り出すサービス」が技術革新の中心に躍り出始めています。その結果、エネルギーまでも情報に類似した取り合扱いがはじまり(スマートグリッド)、情報がモノを作り(メーカーズ)、情報がモノを動かす(グーグルの無人運転やコマツの自動運転)時代がやってきています。
これまでデジタル家電(スマート家電)は、テレビに代表される赤字で日本勢が全滅しましたが、重電は日本勢は黒字でした。産業インターネット(M2M)の動きがLTEの普及と共に本格化する中、いよいよ重電もアップルのビジネスモデル=スマート革命に巻き込まれます。
果たして重電の世界では何が起こるのでしょうか。注目です。