スマート革命と発展途上国仕様、中国狙いのアップルiPhoneの安い発展途上国仕様は登場するのか!!
<序文>
米国のラスベガスでCES2013開始前の各社の興味深いプレス発表が続く中、アップルのテイム・クックさんが中国を二度目の訪問と言うニュースが飛び込んできました。同時にウオールストリートジャーナル紙は「アップルがiPhoneの発展途上国仕様」を検討していると言うすっぱ抜き記事を流しています。大きさは5インチのlow-cost iPhoneだそうです。そしてカバーは安物のプラスチックを使い、スナップドラゴンをCPU(Snapdragon chipsets)に使うそうです。
安い部品を調達して発展途上国向けに販売すると言う見方です。その一番手の狙いはどうやら中国と見られています。
iPadミニの成功に気を良くして、同じことを安価型iPhoneで狙っていると言う見方もあります。果たして実現するのでしょうか?
★★アップルのクックCEOが2回目の訪中、工業情報相と会談
★★アップルのクックCEOが中国に - 訪問の目的をめぐって飛び交う憶測
★★アップル、中国市場制覇に向け取り組み強化 (2)
★★ Report: Apple Working On Low-Cost iPhone
★★ Apple reportedly to roll out low-cost iPhone for emerging markets in 2H13
★★ Apple's Cheap iPhone Is A Great Move For The Company
<出所:ビジネスインサイダー>
<中国では売れているが、更なる大きな期待が出来ないアップルのiPhone>
クックCEOは中国の苗圩工業情報相と会談しています。そして同国の情報通信業界の発展や世界の携帯通信、スマート機器の展開や革新のトレンドに関して意見交換したようです。しかし狙いは以下の点だと指摘されています。(Apple 2.0(Fortune)による)
引用
· iOS製品の取り扱いをめぐるチャイナ・モバイル(China Mobile)との交渉
· アップルストアの新規出店計画
· 中国の部品納入業者の問題への対処
· iPadの商標問題への対処
引用終わり
一方2012年の第四四半期にはアップルが中国から得た売り上げは、ヨーロッパ各国の合計売上金額の半分を上回っています。市場占有率もサムスンの18%に次ぐと言われています。
しかし中国の市場で売れているスマートフォンは「70%が300ドルを下回る低級機種だ」と言われています。確かに上澄み市場をサムスンと分け合うにしても中産階級層に食い込まないと稼げません。サムスンなどは高級機も低価格機にも食い込んでいます。
良く考えればこれは自動車やテレビや家電など、日本メーカーがアジア市場で抱えている問題(値段が安いシンプルな韓国勢や中国勢との競合)と同じように聞こえます。アップルの上澄み市場に特化したアプローチでは、日本の高級家電と一緒でアジアの中間層に食い込むのは難しいですね。
そうした中アップルが発展途上国仕様の検討を始めたと言うニュースは非常に興味深いと考えられます。
2013年下期に出ると予測されている安価型iPhoneです。真偽の程はこれからですが、筆者はあり得る話だと思います。