スマート革命の悪影響か、フェースブックがライバル企業のファンを対象に打つ広告をテスト中という報道
<序文>
アドウイークやビジネスインサイダーに記事が出ていますが、「フェースブックがプライムアカウント(大口広告顧客)だけに対してライバル企業のファンを対象とした広告を密かに認め、テストを始めたようだ。」と報道しています。(但し、フェースブックの公式報道ではありません。非公式な情報ですので誤解の無きよう。)
このアプローチは短期的には有効と考えられますが、最終的にはフェースブックの自殺行為になるとも報じています。
確かに上場前は早晩、グーグルを広告売り上げで抜くだろうと予測されていたフェースブックの広告売り上げですが、上場前後から期待を裏切り、冴えません。もっとも第三四半期決算(2012年7月―10月)ではフェースブックはモバイルで広告売り上げの14%を確保し、株価も多少戻し一息ついたばかりです。但し、逆にソーシャルゲームのジンガなどの不調でマイクロ取引(仮想通貨クレジットの売買など)の売り上げが下がるなどスマート革命(ポストPCコンピューティングへの移行)への移行期の混乱は続いています。
それにしてもアドウイークの記事だけになんとも凄い報道です。
★★
Facebook Giving Some Brands a Sneak Peek at Fans' Other Likes
Company testing new data offering—but only for 'priority' marketers
★★ Marketers May Not Like Facebook's Latest Moneymaking Scheme
<出所:ビジネスインサイダー>
<スマート革命は広告単価が低いと言う予測>
事の真偽は兎も角として、「フェースブックがライバル企業のファンページのァンを対象とした広告を認めた!!」と言った話が注目される背景には、スマート革命における広告単価の低さの予想があります。マスメディアからインターネットに広告費がシフトした「パソコン+ブラウザー時代」にも、当時のNBCのCEOジェフ・ザッカー氏により「アナログのドル、デジタルのペニー」と言ったインターネット広告単価の低さを指摘し物議を醸していました。
一方スマート革命は、パソコンやテレビに比較してスマート機器の画面はずっと小さい為、更に広告単価が下がると予測されています。(クライナー・パーキンスのメアリー・ミーカーさんはパソコン広告の約5分の一と予測)
だからフェースブックは焦っていると言う見方があります。事の真偽は兎も角、こう言った記事が出て読まれること事態、フェースブックのスマート革命への対応がまだまだ遅れている証拠だと言う事でしょう。