スマート革命の変革は更に進む、アップル発表の注目点はミニiPadではなく、マックな訳!!
<序文>
2012年10月23日のイベントでアップルが予定通り329ドルの7.9インチのミニiPadを発表しました。これはiPodが複数に分かれて販売されている事象(iPod classic、iPod shuffle、iPod nano、iPod touchの4種類)やマックが複数種類に分かれている事象と同じなので、特に違和感はありません。寧ろアップルのスピード対応の凄さは、第三世代発表から僅か半年間で第四世代の大型iPadを同時に発表した点でしょう。
しかし筆者は昨日のイベントの影の主役として注目すべきは、マックプロの発表だったと考えています。何故ならばWindows8の発売(10月26日)が控えているからです。
既にタブレットは単独では評価すべき情勢ではありません。Windows8が開始したパソコンの再発明の流れの中で如何なる連合艦隊的な提案が実施されるのかが重要です。
そもそも一般に普及したWindows95はマックのグラフィック・ユーザーインターフェースを基に開発されました。そしてWindows8はWindows95以来の不連続性を伴う転換であり、アップルが作りだしたタブレットの波だけでは無く、パソコンの波、即ちマックの販売にも影響します。
アップルはWindows8に対して如何なる戦略を採用したのでしょうか?
グーグルの戦略は如何に変わるのでしょうか?
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<出所:米国CNET>
<アップルのトースターと冷蔵庫の一体型への対処>
Windows8を見てアップルのCEOであるテイム・クック氏は「トースターと冷蔵庫を一緒にしたような・・」と表現しました。その結果、アップルとしてはパソコンとタブレットを一緒にしたWindows8に対して「マックはマック、iPadはiPad」と言うある意味で疎結合戦略を採用しています。
従ってミニiPadの発表にはマックの登場が必要であり、これはWindows8に対するアップルの連合艦隊戦略だと考えられます。
スマート革命ではスマート機器の連合艦隊の上にサービスの森が豊かに茂ります。マイクロソフトはXbox360を除いて戦艦にも駆逐艦も空母も一律Windows8の制服を着せました。この勝負は中々面白いですね。
<グーグルはクロームブックをどうするのか?>
そうなればWindows8の連合艦隊に対してマックとミニ+第四世代iPadの連合艦隊で対峙するアップルは良しとしてもグーグルは如何するのでしょうか?
やはりパソコンの再発明=クロームブックでWindows8を攻め続けるのでしょうか?クロームブックとアンドロイド・タブレットは、グーグルの中で激しい路線論争を繰り広げて来ました。筆者はWindows8登場の影響としてグーグルがクロームブックで勝てないとなれば、クロームブックを廃棄し、場合によってはアンドロイドPCを出すのではないかと考えています。
Windows8と言う連合艦隊に対峙するに当たってパソコンと言う戦艦を欠いたネクサスタブレットではどう考えても弱いと思われるからです。
2013年の注目点はタブレットより、寧ろマックとグーグルのパソコン対応になると思われます。