南イタリア旅行記4: 「あるがままを受け入れるのも勇気」...Castelmola
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宿泊中のHotel Villa Ducale自体、タオルミーナの町の中心より高いところに位置しているが、そこからさらに山のほうに、Castelmolaという町がある。13世紀に建てられた城壁に囲まれた、典型的な中世の町。暮らしの快適さよりも、敵の攻撃から守られているという安全性のほうが重視された時代。
朝食を済ませた後、そのCastelmola目指して歩き始めた。30分ばかりのかなりきつい登り道を上っていった。頂上のお城に着いたときには、二人とも汗びっしょり。
町ははるか山頂に見える。
町からの眺めは壮観。驚いたのは、お年寄りが多いこと。坂と階段だらけのこの町でお年寄りが暮らすのはかなり大変だろう。
人口1,000人ばかりの小さな町。道先でであった女性は、買い物のため頂上からタオルミーナまで降りていく途中だった。
「Castelmolaご出身ですか?」「いいえ、スウェーデン出身です。この町に暮らしてもう30年以上になりますけれど。」
「なぜこの町に住んでおられるのですか?」「”恋”のなせるわざですよ。わかるでしょ。」
「でも、大変だったでしょう?」「私がスウェーデンでも北の田舎の方で生まれ育ったからでしょうかね、何事もあるがままを受け入れるのに慣れているのだと思います。」
彼女の言葉がいつまでも心に残った。あるがままを受け入れるのには、それこそ勇気が必要なんだと。
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