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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

「長期的視野に立った経営」って日本企業の十八番だったはずでは?

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You need to run your business for the long term, and the only way you're going to be around for the long term is if you take care of employees and customers. If you don't, bad things are going to happen to you.

「ビジネスは長く続けないといけない。そして継続できる唯一の手段は、従業員と顧客を大切にすること。そうしないと、悪い事が必ず起きる。」

長期的視野に立った経営とは、確か日本企業の十八番だったはず。でも、このせりふを発したのは日本企業のトップではない。シアトル近郊に本社を置くコストコホールセール (Costco Wholesale)の次期社長、Craig Jelinek氏の言葉。実際、この会社の従業員に対する待遇のよさ(給与プラス福利厚生)には定評がある。「転職が珍しくないアメリカでも、離職率が低いことで有名です。」と、先日人事担当者の一人が誇らしげに語っていた。

この不況下、昨年度(9月決算)も10%贈収16%増益という好業績を達成したコストコ。その経営方針がCraig Jelinek氏の言うとおりだとすれば、いわゆる「長期的視野に立った日本的経営」って、決して誤りではないと思う。日本企業は、今こそ、かなり使い古された感のあるこの表現を思い出すべきときなのではないかと思う。

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