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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

お葬式もバーチャルの時代

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シアトルに、iMortuary.comという会社があるのを初めて知った。この会社は、お葬式もソーシャルメディアを大いに活用すべき、ということを提唱しているらしい。お葬式の模様をウェブキャストでライブ配信するとかの提案もしている。

6年前に父危篤との知らせを受け取った時は、何はともあれとにかく即座に日本に向けて発った。父の意識がなくなる前に病院に到着し、最期の数日を、冗談を言いながらも一緒に過ごせたのはせめてもの救いだった。でも、あまり長く仕事をほったらかしにする訳にも行かず、後ろ髪を引かれながらも、意識不明になった父を置いて、シアトル行きの飛行機に乗るため東京に向かった。

搭乗直前、成田空港から家族に電話すると、5分前に息を引き取ったとの事。私はそのまま飛行機に乗り、父のお葬式には出ることがかなわなかった。日本でお葬式が行われている頃、シアトルの日本庭園に行き、ひとり、父に最後の挨拶をした。

あの時、もしバーチャルのお葬式が可能だったら、もう少し違った父との別れができたかも知れない。

人生に別れを告げる日は、誰にも必ずやってくる。そしてそれは突然やってくる。お世話になった方々との最後の挨拶をするのに、最新のテクノロジーのお世話になるのも悪くないか...

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