今時、こんな会社で働きたい!!
ウォールストリートの狂騒を見守りながら、それとは対極にある、今後企業が目指すべき姿をこの本にみた。
書名は"The Seven-Day Weekend"。著者はRicard Semler。 30年ほど前にお父さんから受け継いだ会社Semcoの、自称CEO(Chief Enzyme Officer)。
彼の会社、Semcoは、
- ミッションステートメントも、ゴールも、企業理念もない
- 組織図もタイトルもない。必要なら自分で好きなタイトルをつけられる
- 企業戦略も2-5年の中期計画もない
- 6ヶ月以上先の予算もない
- ある時期CEOは半年間の交代制だった
- 人事部はない
- 社内の職務定義( job description)もキャリアプランもない
- 出張レポートも経費精算書(expense report)もない
- 勤務時間は決まっていない
- オフィスも定まっていない
- 取締役会には常連の他に二人先着で誰でも出席でき、かつ議決権もある
- 社員全員の給料を公開している
- 社員は自分の給料を自分で決める....
驚くべきSemcoの特徴はまだいろいろあるが、一貫してその根底にあるのは、社員一人一人が本来備えている「才能の泉」(Reservoir of talent)を尊重し、最大限発揮できる環境を備えれば、その企業も栄える、というRicard Semlerの信念。企業を軍隊にたとえるのはもはや古く、21世紀の企業はオーケストラにたとえられるべきだと言う。
実際に、彼が後を継いだ時には売上高$4 mil.だったのが、この本が出版された2004年には$212 mil.に、社員も90人から3000人をこえるまでになった。そして今でも成長は続いているという。
こんな会社で働いてみたい!思わず履歴書を送ろうとしたけれど、ブラジルなのよね....
Ricardo Semlerのインタビューです
Semcoのビデオです