これからの人材確保に必要なこと~転勤不可人材の確保~
最近転職にあたっての希望をお聞きする際に、「転勤なし」を希望される方が圧倒的多数を占めています。
そのため、「転勤あり」の求人に対して、人選に苦戦する場合が多いのも事実です。
一昔前(?) は、会社の命令であれば、転勤があるのはは当たり前という認識だったような気もしますが、これも"就社"という意識がなくなっているからでしょうか。
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新卒の就活時はいまだに「転勤あり」を避けている傾向は感じられませんが、これは、大手安定志向が増えているため、大手=多拠点展開=「転勤あり」と必然的になってしまっているのでしょう。
ところが、社会に出て数年が経ちプライベート環境も大きく変化していきます。結婚してお子さんもでき、また両親も歳を取っていき、ご本人の意思だけではなく、ご家族やご家庭の事情で転勤が出来なくなる、したくなくなるのもやむ得ないことかと思います。
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このような状況の変化に対応すべく、企業側も【地域限定社員】などの制度を導入するケースが増えてきています。企業によっては【エリア総合職】や【エリア限定社員】とも呼ばれるものです。
これらの制度設計は比較的スムーズに行えるようですが、実際の運用面においては苦労をする企業も多いとは聞いています。しかし、多様な働き方へのニーズを支援し、優秀な人材の確保・定着をねらうこともできるもので、転職を考える求職者や従業員にとっては、ある主の魅力的な企業要素と言えるのも事実です。
前述した制度を導入すべきかどうか、導入する場合の手順をどうするかなど、シミュレーションを慎重に実施する必要はあるとは思いますが、これからの人材の確保には必須になってくる制度なのかもしれません。
ヒューマンリソース事業部
小池 英夫