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組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

2016年度の新入社員に向けた訓示

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弊社では、毎年必ず入社する新入社員に向けて、入社式の際にメッセージを送っています。ちょっと古臭く、堅苦しい言い方をすると"訓示"と呼ばれるものです。この訓示ですが、毎年入社する新入社員や、2年目、3年目の顔と名前、取り組みを思い浮かべながら、これからの期待を込めて、短い内容ですが、毎年必ず文章としてまとめています。

私自身も新入社員として入社した会社で、訓示をもらった記憶はあるのですが、社会に出て18年目ともなると具体的な内容は思い出せず、ちょっと残念に思っています。

今日入社した新入社員が、いつか今日の日を振り返って、懐かしく、また今日の引き締まる気持ちを思い出してくれればと考え、2016年度に弊社へ入社した新入社員のみなさんへ向けた訓示をコラムとして残しました。


【訓示】---
まずは入社おめでとうございます。星の数ほどある会社の中から、アクティブアンドカンパニーグループを選んでくれたことを心より嬉しく思います。本当にありがとう。そして、おめでとうございます。

入社した今日、これから大切にして欲しいことを3つ伝えたいと思います。

1)常に当事者意識を持つこと
2)プロとして成果や結果に拘ること
3)一日一日の時間を大切にすること

1)常に当事者意識を持つこと
今日、社会人として新しいスタートを切ったわけですが、これから新しいことをたくさん目にすると思います。見るもの見るもの新しいことだらけだと思います。その新しいこととは、お客さんのことかもしれませんし、コンサルタントとして重要なことかもしれません、また社会人としての基本的なことかもしれません。これからたくさん目にする新しいことを、どのようなことであっても、"当事者意識を持って接する"ようにしてください。入社して間もない頃は、どのようなことに対しても先輩社員や上司と共に接することが多いと思います。しかし、これらのことを、"今は自分がメインの担当ではない"、"これは先輩や上司の仕事だ"と考えていても、ある時、その目の前で起こっていたことを担当する担当者に、急に任命されるかもしれません。常に当事者意識を持つということは、仕事の準備をするのと同義です。どのようなことに対しても、今は自分がメインの担当者でなかったとしても、当事者意識を常に持って接するようにしてください。その当事者意識をもって接することが、仕事の幅を広げていくことに繋がり、任命されることが急ではなくなるわけです。

2)プロとして成果や結果に拘ること
今日入社したみなさんは、今日から社会人の一人になったわけです。もうひとつ言うと、コンサルティング会社の社員になったわけです。みなさんの認識では、入社をして、まだ数時間しか経っていないかもしれません。けど、お客さんや社外の人たちは、みなさんをコンサルティング会社の社員、つまり、今日、今この瞬間から、組織を改善・活性化を実現するプロとして見ています。プロとして見られている意識と認識を高く持って毎日を過ごしてください。そして、このプロには必ず成果や結果が求められます。社内でも、お客さんでも、周りの人は、必ず成果や結果を求めています。どのようなことにでも成果や結果に拘ってください。また、この成果や結果の良し悪しは、自分が決めるものではありません。相手が決めるものです。お客さんや社内の依頼者から求められている成果や結果を何なのかを理解して、達成させる/実現させるように取り組んでいってください。

3)一日一日の時間を大切にすること
学生の頃と異なり、社会人になると一日の時間があっという間に過ぎていきます。今はまだ入ったばかりの新入社員ですが、あっという間に、ゴールデンウィークが来て、夏休みが来て、お正月が来て、2年目の先輩社員になっています。まだちょっとピンと来ないかもしれませんが、例えば、もうみなさんの後輩にあたる来年の新入社員となる学生のみなさんには内定が出ています。つまり、今日社会人としてスタートを切ったみなさんの、次の未来はもう目の前にきているわけです。ボーっとしていても一日は過ぎていきます。プロジェクトに集中していても一日は過ぎていきます。この一日には何の違いもありません、物質的には同じ量の時間です。大事なのはこの同じ量の時間をどのように過ごすかです。1年後、後輩を迎える時に、自分自身が誇れるもの、教えてあげられることを少しでも多く身に付けられるように、一日一日の時間を無駄にせず、「何かを得てやろう」という認識を必ず持って、濃密に過ごしてください。

今日お伝えしたいことは、この3つ。

1)常に当事者意識を持つこと
2)プロとして成果や結果に拘ること
3)一日一日の時間を大切にすること

そして最後に、社会人になると、必ず嫌なことは起こります(もちろん同じように、嬉しいことも起こりますが、嫌なことは必ず起こります)。これはどこの会社でも、どのような役職・ポジションに就いても同じ。必ず起こります。この自分が嫌だと感じることですが、目を背けてしまえば、感情的には「ホッとして」一時的に逃れることができるかもしれません。しかし、目を背けるということは、乗り越えているわけでは無いため、また同じことが起こった時に、同じように逃げる選択しかできない大人になってしまいます。これから立ちはだかるかもしれない壁、その壁がどのような壁であったとしても、果敢に挑戦して乗り越えていってください。

1年後、みなさんが立派な先輩社員として成長していることを心から祈っています。

会社とみなさんが出会い、日々の大半の時間を共に過ごしていく。この出会いそのものは偶然かもしれません。しかし、その出会いの中で、これからどういった関わり合いをするのか、これからどういった成果や結果を残していくのか/残したのかで、その偶然の出会いは、必然の出会いに変わっていきます。互いの出会いが決して偶然ではなく、必然であったと数年後、数十年後に言えるように、共に歩んでいきましょう。

今日ここからが本番です。
ワクワクドキドキできる濃密な時間を共に過ごしていきましょう。

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10年前に3名で立ち上げた会社は、今となってはグループ会社4社となり、11年目の新しいスタートを切りました。今年入社した新入社員のみなさんも、同じ乗組員として、どのような荒波にも決して飲み込まれることなく、しっかり乗り越えていって欲しいと思います。


代表取締役社長 兼 CEO 大野 順也

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