クジラ海道とハンターの巨像
シーシェパードが、腐った液体を捕鯨船に投げつけてから間もない。
捕鯨に関する国際世論はまだ異臭を放っているのだろうか。
とにかく、日本捕鯨協会がなぜ鯨を採るのかだけは未だに誰も分からない。
誰かが鯨を食べたがっているとでもいうのだろうか。
そんなことを書きつつ、この記事をアップしてみると、コンテンツマッチ広告に鯨ビジネスがどんどん入ってきて焦った。(本家記事を参照)
これまで鯨が大好物という人を一度も見たことがないし、幼少のころに給食に出てきた鯨をみて、正直言って気分はよくなかった。ただ、地域によってはそうではない、と言えるのかもしれず、頭が混乱してきた。
そもそも日本捕鯨協会があれやこれやに対し姑息な理論武装で反論しているのを見て、真実なんて無い、これでは諸外国から非難されるのは仕方ないとも思ってきたのだ。
「なぜ鯨を食べなきゃいけないのか?」といった類の質問で、こんな回答をしているのには驚いた。
今後も日本の伝統文化を大切にし、クジラは日本人の健康を維持する食料資源として利用される必要があります。
確かに栄養価は高いだろうが別の食べ物があるだろう。それに対してこれだから、椅子から転げ落ちた。
我が国の食料自給率はカロリーベースで40%を切っています。そうした中で、食料生産手段の一つの選択肢として捕鯨を維持していくことは、将来、我々日本人が直面するおそれのある食料不足という非常事態への備えという意味でも極めて有意義なことです。
要約すると「国際的に評価された調査のための捕鯨だ。絶滅はさせない程度に殺している。捕鯨区域は保護されていない場所だ。また、日本は鯨食の伝統があり、漁獲量が少なく規制されたことで苦情がでているほど」ということだ。
あまりに実感にわかない文言ばかりがずらずら並んでいて吐き気がしたが、まあ、鯨ビジネスは存在することだけは間違いなさそうだ。ただ、その規模や、政治的圧力のバランスの悪さにはまだ疑問が残っている。
「キミ!一体、毎年何頭の牛を殺して食ってるんだね」といわれてしょげるくらいな筆者はイメージに支配されている可能性も高く、これ以上考えるのを止めた。
ただ、協会の告げる文言を読む限り、捕鯨は反対だ。
さて、殺さずに済む調査はないものか、と、考えているとこんなサイトを見つけた。
クジラ海道をたどってみよう
鯨にGPSを取り付けて、その動きを観察するというものだ。
お気づきのとおり、何かと騒がしいグリーンピースが関係しているのだが、それはともかく、実際に、日々位置が変わっていくのを見ると微笑ましく思えてくる。気象の変更に伴い、ちゃんとそれなりの場所にいく。
そしてもう一つ、鯨はでかい。とてもでかい。にしんの群れを漁船で追い立てるとはわけが違う。捕獲でもなく、釣るのでもなく、モンスターハンターででっかい龍を倒すようなものなんだと、下手な想像をしてみた。
【関連URL】
・クジラ海道をたどってみよう