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Groupon、GAPと初の大規模ディール。初日売上15億円、推定粗利は7.5億円か

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噂のGrouponが初の大規模ディールにチャレンジ、驚異的な売上となっている模様だ。

組み先はカジュアル衣料小売大手のGAP、対象は米国でGrouponが対応しているすべてのエリアだ。クーポンはシンブルで、GAPストアでの50ドル分のクーポンを25ドルで購入可能というもの。

Groupon_chicago

ただしこのクーポンはひとり一枚、店頭のみの利用だ。つまり集客広告にかけてる費用をユーザーに還元し、ひとり25ドルで店頭にきてもらおうというキャンペーンだ。

しかもご丁寧に、ツイッターのフラッシュマーケティング向け広告、@Earlybirdにも告知を行い、こちらも相当(100回以上の公式ReTweet)広域にクチコミで広がっている。

Twitter_earlybird_offers_we_have_a_


この日、Grouponの成果はどうだったのか、気になるところだ。
Buniess Insider(元記事)とTechCrunch(元記事)から引用したい。

  • クーポンの売上ベースは驚異的、1秒あたり10ディール
  • 東部標準時間で4:43時点で30万ディール、おそらく一日で70万ディールと推定
  • 一日の総売上は約15億円(70万ディール×25ドル=17.5百万ドル)
  • グルーポンの手数料は推定50%のため、一日の粗利益は約7.5億円

 
一方、GAPの立場で考えてみよう。来店客ひとりあたりに掛かっているコストは、値引き分25ドルにプラスしてGrouponへの支払手数料が推定12.5ドル、あわせて37.5ドルとなる。(シンプルにするためにTwitter広告などは含まない) ここでGAPの粗利率は2009年度決算書によると約40%だ。そこから逆算するとクーポン50ドル分以外に追加で約94ドル(粗利37.5ドル)使ってくれる、つまり客単価144ドル以上であればトントンということだ。

ユニクロやGAPに行くと結構つられ買いしてしまうが、この金額だと当日の売上カバーは難しいかも知れない。70万人集客のために、一日で推定22億円(70万人×37.5ドル = 26.2百万ドル)のプロモーション投資だ。今回の再来店率効果やPR効果を見て、投資効果を検証するといったところだろう。

クーポットあらためGroupon Japanは、GAPよりさらに規模が大きく、粗利率50%を誇る王者ユニクロとはディールするのだろうか。いずれにせよ、この集客効果が適正投資と判断されれば、共同購入クーポンサイトはローカルビジネスから枠を広げ、粗利率の高い大規模小売業にとって格好の広告媒体となる可能がある。今後の興味がつきないところだ。


【お願い】
アパレル関係の方、一人あたりの来店コストや客単価などから推定して、この投資は適正かどうかなど、コメントでご意見いただければ幸いです。ただしGroupon手数料50%というのは、あくまでBusiness Insiderの推定値です。
 

 


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Comment(2)

コメント

wasabi

>そこから逆算するとクーポン50ドル分以外に追加で約94ドル(粗利37.5ドル)使ってくれる、つまり客単価144ドル以上であればトントンということだ。

計算間違いでは?

トントンとは、

  客が支払うお金=GAPが支払うお金 ・・・※

である。

Xを客単価とする。

このとき、客が払うお金は X - 25 ドル。

一方、GAPが払うお金は製造コストは X * 0.6 ドル、それにGROOPONに支払うお金は12.5ドル。

※から、トントンのとき  X-25 = X*0.6 + 12.5 が成立する。

この一次方程式を解くと X=93.75ドル ということになる。

コメントありがとうございます。
ここでは顧客がどの程度の買い物をする必要があるかを想像するために、クーポンの50ドルも含めたカタチで客単価と呼びました。実際に顧客がお金を支払う金額はご指摘の通り約94ドルですね。
ありがとうございました。

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