米グルーポンが日本進出、1000万ドルで創業2ヶ月のクーポット買収へ
8月18日早朝、日経新聞はウノウ買収に続き、またもや米国企業による日本ベンチャーの買収をスクープ報道した。
Grouponが買収したのは、わずか1ヶ月前にサービス開始したばかりの「クーポッド」だ。クーポッドのサービス開始時に発表されたリリース文の要約は以下のとおりだ。
平成22年6月28日
株式会社クーポッド
株式会社パクレゼルヴ(本社：東京都港区、代表取締役：廣田朋也)及び、インフィニティ・ベンチャーズLLP(所在地：東京都世田谷区)の共同支援による新会社、株式会社クーポッド（本社：東京都渋谷区、代表取締役CEO：瀬戸恵介）は、新たな共同購入型クーポンサイト“Q:pod(クーポッド)”を本日よりリリース致します。クーポンは7月2日より販売開始致します。
本サイトは、モバイル（携帯電話）・インターネットでのコンテンツ事業、ダイレクトセールス事業を主軸とし、特にダイレクトセールスでは大手通信会社のFTTHサービスの販売において、関東圏を中心にNo.1の実績を持ち営業力に強みのある企業「株式会社パクレゼルヴ」と、日本及び中国のネット・モバイル業界に投資を行うベンチャーキャピタルファンドIVP Fund A, L.P.及びIVP Fund B, L.P.に情報提供等の役務を行うインフィニティ・ベンチャーズLLPの共同支援によって設立されました。運営会社は株式会社パクレゼルヴの関連会社として「株式会社クーポッド」（本社：東京都渋谷区、代表取締役CEO：瀬戸恵介）が運営してまいります。
* “Q：pod(クーポッド)”の特徴 商品掲載から24時間以内に購入者数が一定数に達すると購入者全員が50%以上の割引クーポンを取得できる 「共同購入」型のワンデイワンのクーポンサイトです。 とくに”Q:pod(クーポッド)”ではラグジュアリーでトレンドな話題性ある商品・サービスを扱ってまいります。
1. ７月からの３ヶ月間で全国１５主要都市へ出店
2. 割引率基準は全て５０％以上！毎日１クーポン更新！
3. ソ－シャルメディアをフル活用した認知度アップ、波及効果を高めます！
4. 時間限定・購入者数限定・１エリア１業種１店舗のプレミアムなクーポン
・クーポッド・サービス URL
・クーポット会社概要 URL
日経新聞によると買収金額は1000万ドル(約8.5億円)程度、週内にもクーポッドの実施する第三者割当増資を引き受け、発行済み株数の過半を取得するとのことだ。
クーポットの設立は6月4日で資本金は約1億円、従業員60名の会社だ。自らのリリースだが、2010年7月の時点でグルーポン系サイトとして売上日本一になったと報じてもいる。(これは先日iTunesカードを大赤字覚悟で80%オフとし、1万人に販売したためだが)
仮に資本準備金が同額程度あり、かつGrouponが取得する株式が51%だとすると、資本2億円で創業した企業が、わずか2ヶ月で時価総額17億円程度となり、8.5倍、金額で言うと15億円のプレミアムをつけたことになる。
【追記】
誤解されやすく、かつ誤りを含んだ表現だったので訂正、追記させていただきます。現資本金および準備金2億円(資本準備金は公表されていないので不明ですが、一般的には資本金と同等が多い)、Grouponが新しく出資する8.5億円の計10.5億円が、時価総額17億円(これも仮に株式比率51%とした場合)となるということです。仮にこの仮定が正しければ、創業者が出資した2億円は8.5億円相当、つまり4倍強のプレミアムとなります。ただし今回は第三者割当増資なので、ウノウの場合と異なり創業者が手にしたということではありません。念のため追加させていただきます。
既存株主はクーポッドに残る可能性が高く、かつ競争優位性も大いに高まった。インフィニティ・ベンチャーズのこの早業、VC業界では賞賛対象となるだろう。
なお、Grouponは全世界進出を恐ろしいスピードですすめている。中国同業サイト買収についての噂(情報源: 8月13日のSina Tech報道)があり、着々とアジア進出の足固めをしているようだ。
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ちなみに今日はこんなノートをアップしています。
ついにGrouponが本格上陸しましたね。僕が勝手に注目している4社は ... こちら
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