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”情報通信テクノロジは人々を幸せにする”を信条に、IT業界やアジア・中国を見つめていきます。

新しいテクノロジーと社会実装/普及スピード

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新しいテクノロジーで社会をより良くする。人々を幸せにする。

それが ICT による変革であり、ICT幸福論と思っている。ICTに関わる全ての人々が幸せになれる。

では、そんな変革はどのくらいのスピードで実現できるのだろう? と思って、主要な新しいテクノロジーの社会実装/普及のスピードを調べてみた。

【デジカメ】
1999年に販売開始。
7年後の)2006年に銀塩カメラ(フィルムカメラ)をほぼ完全駆逐。
1999年の銀塩カメラ出荷台数30万台から、2006年にはデジタルカメラ出荷台数120万台/年にまでマーケットが拡大。

【スマホによるデジカメ衰退】
2009年からスマホのカメラが台頭。
10年後の)2019年に15万台/年まで落ち込む

【aws】
2006年にサービス開始。
16年後の)現在は約900万サイトが利用。売上622億ドル、利益185億ドル。

【paypay】
2018年サービス開始。
4年後の)現在5100万ユーザー、利用可能店舗数366万店。取扱高は7兆円、そろそろ黒字化が見えてきた状況。

ちなみに、ICTとは全く関係ないけれど、我が国の2つの航空機メーカーについても調べてみた。

【Hondajet】
1997年に開発開始(要素技術開発は1986年開始)。
19年後の)2016年に納入開始。以降、同クラスで納入数世界首位を継続中。
累計納入数は既に200機を超える。2021年の納入数は37機。ゆくゆくは年間100機の納入を見込む。
1機あたりの販売金額は推定5.5億円。

【三菱MRJ】
2008年に開発開始。
14年後の)2022年に事業化凍結。総投資額1兆円と言われる。

まあ、社会実装/普及スピードは「モノによる」ということかも知れないけれど、技術開発/製品・サービス開発とあわせてビジネス開発を同時並行できっちり実践しないと成功しないし、期間を短縮できないということかなあと推測。(特に paypay などはマーケティング勝負で勝った印象)

新しいテクノロジーで社会を良くする。人々を幸せにする。そのためには、技術開発だけでなくビジネス開発も重要だようなと再認識したい。(もう少し説得力のある事例を探したい)

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